私は後期研修医の時に転職活動を行い、まずは療養型病院への転職を試みつつも、内定辞退で思いとどまりました。そして次に産業医への転職を試みました。
結果、産業医には退職後に転職することとなりましたが、実感としては「勤務しつつ転職活動は可能ではないか」と思っています。
そこで今回の記事では、専攻医が「こっそり産業医への転職活動」をするための3つのポイントについてお伝えしたいと思っております。
夏季休暇を使って集中講座
産業医になるためには、要件を満たす必要があります。いくつかありますが、現実的には「日本医師会認定産業医」になるのが最もハードルとしては超えやすいのではないでしょうか。
認定産業医になるのは、「産業医学基礎研修を50単位修了」する必要があります。1単位1時間ですから、50時間の研修会・講習会で講義を受ける必要があるわけです。
こうした研修会・講習会を受講して単位を集めるために、最も手っ取り早い方法は、50単位を丸々取得できる「集中講座」を受けることになります。
産業医科大学で開催される集中講座ですと、7月もしくは8月の6日間(月~土)であり、夏季休暇を利用して受講することは可能かなと思われます。実際、私は夏季休暇を利用して自治医科大学の集中講座を受講しました(コロナ禍で現在は休止中)。
ここが結構な難所です。予約をとるのも困難、しかもなんとかスケジュールの都合をつけ、「他の先輩医師とかぶらないように、しかもまとまった一週間の休み」を確保するのは結構大変ですからね。なんとか乗り越えましょう。
転職活動もこっそりと
転職活動は、リクルートドクターズキャリア[PR]やエムスリーキャリアに登録・転職エージェントへ相談することで進めていきます。
そもそも自分で求人を見つけることは困難ですし、企業とのやりとり・スケジュールのすり合わせ・条件交渉などを忙しく働きながら自分で行うことは大変です。ぜひ転職エージェントの助けを借りることをオススメします。
転職活動としては、転職エージェントに希望条件を伝えた上で求人情報を教えてもらい、その中から応募したい求人を選びます。書類選考を経て、採用面接(一次、二次)を突破することで内定が得られるという流れです。
産業医未経験ですと、いわゆる「一社目の壁」があり、内定がもらえる難易度は上がります。「一社目の壁」を突破するためには、
こちらの記事を参考にしていただければと思います。
退職の意向を伝える
内定を得られて、実際に転職を行うという意思が固まったところで、上司に退職の意向を伝えることになります。
そこで慰留を求められたり、あるいは「○月まで待って欲しい」といったことを伝えられる、いわゆる「上司ブロック」の洗礼を浴びることもあるかもしれません。そのような時には、
こうした記事のように、「退職の意向・意思は変わらない」というメッセージを繰り返し伝えて退職を了承してもらうようにしましょう。なお、くれぐれもそれまでは転職活動を行っているということは伏せておくようにしましょう。