若手医師の転職、「やりたくないことを避ける」を主軸にする上での注意点

私が後期研修医をドロップアウトし、常勤産業医へと転職した大きな理由の1つが、「臨床医が向いていない」であったわけですが、さらにその理由を分解してみますと次のようなものでした。

・当直がイヤ。
・救急対応はしたくない。
・時間外の電話対応や、深夜の呼び出しがイヤ。
・話が通じない患者さんやそのご家族に疲弊していた。
・そもそも院内の複雑な人間関係の中では働けない

といったものがあり、結果的には臨床からは離れて産業医としてなんとか働いているということになりました。ただ、私の転職はそもそも、「産業医になりたい」というところから始まったわけではありません。むしろ「やりたくないことからの逃避」で始まっています。

興味・関心のあることを見つける

「やりたくないことからの逃避」をする上で困るのは、「やりたくない」ことはあっても、「次にこれがやりたいんだ」とハッキリと分かっていない、今後の進路が定まっていない場合です。

私の場合はなんとなく「他にやることもないし、産業医でもやってみるか」と思って認定産業医の資格を取得し、その中で「産業医、面白そうじゃん。やってみようか」と思えました。

「興味のあること、やってみたいこと」というのは、動き出す動機、働き続けるモチベーションになるわけですが、一方で退職の段階では持てない可能性があります。その時は、少しでも興味が持てそうな分野のことを素人したり、実際にやってみて興味・関心が持てるか、ということを改めて自分に問うてみることが大事だと思います。

結局、興味を持てないことを「仕事だから。お金を稼ぐためならやるよ」と思いつつやっていても、やはり長続きはしないと思います。だからこそ、「これ面白そうだな」と思えることを見つけることは、「やりたくないことからの逃避」であっても大事なことであると思います。

「目標」は必要

「やりたくないことからの逃避」をしたとして、その後、「なんらかの目標」は持っておいた方がいいと思います。というのも、この目標がありませんと、本当に日々の生活が自堕落に、業務もいい加減になっていってしまう傾向にあると思います。

産業医ですと、労働衛生コンサルタントの資格というものがありまして、ひとまず私はそれを取得することにしました。別に資格でなくてもよく「年収二千万円」といった目標や、仕事だけではなくプライベートで「フルマラソン完走」といったことでも良いと思います。

私の場合、労働衛生コンサルタントだけではなく、宅建士やFPなどの国家資格取得を続けていますが、それも根がだらしない性格なもので、こうしたことをやっていないとすぐにだらけてしまうからこそです。「やりたくないことからの逃避」をしたあとは、やはりなんらかの「目標」を設定して取り組むことは、お考えいただいた方がよろしいかと思います。

無理なことは続かない

上記の通り、私は苦手なことが多く、ダメ人間なポイントをこれでもかと持っています。ですので、転職のたびに「前はここがダメだった。次こそは…」と反省をしたりもしました。

陽キャ的に振る舞ってみたりもしましたし、積極的にコミュニケーションをとろうとしましたが、結局は空回りをしてしまいますし、そもそも長続きしません。その結果、自分の苦手とする部分では勝負せず、得意とする部分で貢献しよう、という考えに切り替えました。

私が現在働いているところでは、関わる人は少なく、ストレスをあまり感じずに働く環境となっています。転職活動をする際、あらかじめこのようなことを求めた(他に産業医や保健師が在籍していないことが条件の1つ)ことが功を奏したということだったりします。

だからこそ、自己分析をしっかり行い、無理せず働ける条件を洗い出して転職活動に活かす、ということが大切だと思います。その上で、リクルートドクターズキャリア[PR]などの求人紹介会社に希望条件を伝え、それに沿った求人紹介を受けるということをしてみてはいかがでしょうか。

現在の職場がストレスフルであれば、「やりたくないことからの逃避」をすることが悪いことだとは思いませんが、一方でその方法などについては、ぜひ上記のようなことをご参考にしていただければと思います。

若手医師の転職にとって実は「最大の敵」となると思うものとは
産業医という立場で仕事をしておりますと、若手社員の悩みについて話を聞く機会は結構あります。「上司や先輩との関係が上手く行かない」「仕事を徐々に任せられるようになったのはいいのですが、次第にいっぱいいっぱいになってしまって」といった悩みは多い...
【2025年版】「専攻医/後期研修医をやめて産業医」になろうと考えている若手医師へのアドバイス
私自身、最初から産業医を目指していたわけではありません。そもそもは内科の後期研修医になり、「まずは専門医資格を取得して開業しよう」と考えていました。ですが、その途中でドロップアウトし、そこからは産業医として働いております。だからこそ、同じよ...
タイトルとURLをコピーしました