【2024年度版】認定産業医になるための研修会・講習会・集中講座の探し方

認定産業医の資格を取得したいのに、「なかなか参加できる研修会が見つけられない」「集中講座で一気に単位をとりたいのに、なかなか予約できない」という先生方も多いのではないでしょうか。

「産業医になろう」と思っても、この「認定産業医になる」というところが出だしのつまずきポイントとなってしまっているということもあると思います。

そこで今回の記事では、改めて「認定産業医になるための研修会・講習会の探し方」について書いてみたいと思います。

必要な単位の確認

研修会・講習会の探し方の前に、まずは「必要な単位」について確認をしておきましょう。

産業医になるには-要件、かかる時間・費用について
私が「産業医になろう」と思い始めた頃、今ほどネット情報もなく、周りに産業医の先生がいたわけではないので、「どうやったら産業医になれるの?」ということを調べるのに非常に苦労した覚えがあります。 お恥ずかしながら、「産業医になるには、医師...

この記事にも記載しておりますが、必要な単位は

・前期研修:14単位以上
・基礎研修会 実地研修:10単位以上
・後期研修:26単位以上 
 
=合計 50単位以上

となっています。1単位1時間ですので、最低でも50時間の研修・講習を受ける必要があるということです。

なお、基礎/生涯で取得できる単位が異なる点にも注意しておきましょう。「基礎=認定産業医になるための単位」「生涯=認定産業医の更新に必要な単位」です。

研修・講習を個別に申し込んで受ける方法

研修・講習を個別に申し込む場合、

日本医師会:研修会をさがす

東京都医師会:産業医スケジュール(都内のみ)

これらのページから探せます。なお、日本医師会のページでは、メール登録をしておくと、最新の研修会情報をお知らせしてくれるので、ぜひ登録しておきましょう。

メールアドレス登録 | 日本医師会

「前期研修」については、一括で14単位取得できる講座が出ていたりしますので、「集中講座ではなくて、個々に単位を取得したい」という場合でしたら、逃さずに予約しておきましょう。

集中講座のスケジュール・費用・必要日数

お金やまとまった時間が必要ではありますが、やはり「集中講座の受講」が一番手っ取り早い方法ではあります。実際、私もこの集中講座で50単位を取得しました。

主な集中講座の開催時期・申し込み時期・費用は以下の通りです。


産業医科大学はやはり講義の質も高いと評判であり、産業医になろうということでしたら、受けておいて損はないと思います。人数も最も多いので、受講できるチャンスは他よりも高いと思います。

なお、東京医科歯科大学は、東京医科歯科大学医師会員であったり、東京都医師会員ですと料金がお安くなりますので、その点はオススメです。

私は以前、自治医科大学で受講しましたが、「令和4年度をもって研修会の開催を終了することとしました」と終了宣言が出されてしまいました(自治医科大学産業医学研修会 終了のお知らせ)。残念です。

2024年度の集中講座募集・開催スケジュール

現在、岡山大学と産業医科大学のスケジュールが決定しています。

それ以外についても、決定し次第、X(フォローお願いします)および当記事で情報更新を行っていきます。

オンライン講座(将来的に?)

「出席者の制限も厳しく、遠方だとなかなか行けない。早くオンラインで講座開催を」、と希望されている方は多いでしょう。

実際、オンラインでの講座は稀にポツポツと開催されていますが、それも「生涯」の方で、更新のための単位取得が可能な講座であり、しかも使用できる単位数の上限が決まっています。こうした現状であり、「認定産業医になるための単位をオンライン講座で取得する」ということは現在のところできておりません。

単位取得後に必要な「申請」

50単位を取得したら、それで認定産業医…というわけにはいかず、「都道府県医師会に申請を行う」という作業が必要になります。

認定産業医になるための申請・登録方法
認定産業医として登録されるためには、「50単位集める」というだけではダメです。「都道府県医師会に申請を行う」必要があります。 さて、その手続きの方法ですが、次のような2ステップで行います。 1) 以下の所定の書類を集める。 ...

医師会に登録しているドクターでしたらその医師会に、非医師会員でありましたら「最寄りの医師会」に申請に行きましょう。

・50単位のシールを貼った産業医学研修手帳(Ⅰ)
・医師免許証の写
・1万円
・印鑑(書類作成のために必要)

を持参していけばOKです。認定産業医新規申請書は、医師会にありますので、行ってから書きましょう。

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