私も後期研修をドロップアウトした口で、退職する直前は毎日のように「やめたいなぁ…」と思っていました。ですが、なかなかそれを実行することはできず、転職活動を決意してから実際に退職するまで半年近くかかってしまいました。
だからこそ、専攻医に「やめたければ、やめればいい」とツイッター上で言っている人を見ると、「それができたら苦労しないよ…同じ立場でもそれが言えるのかい?」とつい思ってしまいます。
そこで今回の記事では、専攻医を「やめたければ、やめればいい」と言うのは簡単でも実行するのは難しい3つの理由について書いてみたいと思います。
臨床医を続けたい。でも…
私自身、「臨床医は続けたいけど、勤務医は続けるの無理だな」と思っていました。だからこそ、「専門医資格を取得したらすぐ開業したい」と思っていたわけです。ところが、「専門医資格を取得する」というまでの我慢が出来ませんでした。
臨床医を続ける以上、やはり「キャリアを積み重ね、知識・経験を増やし、スキルアップを図る」ことが避けては通れず、キツイ勤務条件で働かざるを得ないということになってしまいます(加えて、苦手な人間関係の中で働かなければならない人もいます)。
こうした複雑な事情があるため、「臨床医を続けたい。でも…」という悩みの渦中に専攻医は放り込まれてしまうということになるのだと思います。
専攻医をやめる…で、どうするの?
専攻医をやめたとして、「では、そこからどうするの?」ということを考える上で、参考となるキャリアモデルもなければ、「臨床医以外の医師の生き方」といったキャリア教育を大学で受けた人はほとんどいないのではないでしょうか。
となりますと、「バイトで食いつなぐか…」といったいわゆるドロッポ医まっしぐらということにもなりかねません。
私自身、産業医を生業としている先輩も周囲にいなかったため、「どうやってなれるの?」ということから始まり、「本当に食っていけるの?」といった不安や疑問が次々に湧いてきました。
「よく分からない」ことはやはり非常に不安です。「専攻医をやめた…その先」はそのよく分からない道であり、不安に思ったり、悩んだりすることは当然のことではないでしょうか。
そもそも「初めての転職」
専攻医をやめて、新たな道を進むということになりますと、つまりは「初めての転職」を経験することになります。これまた初めての経験ですと、「え?どうしたらいいの?」とこれまた困ることの連続が待っています。
どのように求人を見つけるのか、どんな求人があるのか、応募先をどう決めるか、採用面接はどのようなものか、希望条件をどのように設定したらいいのか…などなど、分からないことだらけだと思います。
ただ、この点については、実際に転職エージェントに相談して希望条件に沿った求人を見せてもらうと、「あ、なるほど。予想より良い条件の求人はあるものだな」といった感想を抱いて落ち着ける材料の一つになることもあります。実際、私もそうでした。
ですので、「転職しようかな…専攻医やめようかな…」とお悩みでしたら、まずはリクルートドクターズキャリア[PR]やエムスリーキャリアに相談し、求人情報を見せてもらってから考えるのも手ではないかな、と思われます。