私は後期研修医時代に、研修先の病院を退職し、数ヶ月のドロッポ医生活を送っていました。それは病院勤務がほとほと疲れてイヤになってしまったのと、単純に「次に何をするか?」が決まっていなかった状態だからです。
「産業医になろう」ということで、認定産業医資格のために単位集めは行っていましたが、その一方で、地方では「常勤産業医を募集しているような企業がない、なおかつ産業医未経験」ということで、転職活動が難航していました。
そこで私は「首都圏で入職先を探す」という選択をするわけですが、それまでの数ヶ月は、スポットバイトで食いつなぐ、まさに「ドロッポ医」生活を送っていました。
こうした「ドロッポ医」から「産業医」への転職をする上で、どのようなポイントに注意をしたらいいのか、今回は書いてみたいと思います。
面接対策で「退職理由」にはご注意を
私を含め、円満な退職であればドロッポ医にはなっていないと思います。そこには、人間関係の問題、職務への不適応、業務上のトラブルなど、面接でそのまま答えればマイナスに作用するような背景があるのではないでしょうか。
そこで、そうした問題をやんわりとどのように「オブラートに包むか」といったことはしっかりと対策しておきましょう。
できればマイナスな退職理由ではなく、「こうした理由で産業医という仕事に興味を持った、そのため病院を退職し、講習を受けて認定産業医資格を取得しました」などです。
なお、こうした動機、志望理由については「【医師転職】臨床医から産業医になる上で志望動機をどう答えるべきか?」をご参考にしていただけますとよろしいかと思われます。
ブランク期間が長い場合、それをどう説明するか
病院を退職し、ドロッポ期間が長い場合、それをどう説明するかといったことについては、やはり面接前にしっかりと考えておいた方がよろしいかと思います。
上記にも通じるところがありますが、単に「病院で常勤として勤務することがイヤになって」ということではマイナスの印象を抱かれる可能性ありますので、「病院以外の道で働くことを模索していた」「産業医になるための準備期間だった」などなど、なんらかの理由づけができるようにしておきましょう。
入職してからの「人間関係」にご注意を
産業医は、「社員や保健師と協調して勤務できるかどうか」といったことを重要視されます。もしフリーに働くことに慣れてしまっている場合、こうした「協調して働く」ということはしっかり意識したいところです。
なお、こうした点は面接でもよく質問され、評価されるポイントですので、しっかりと押さえておきましょう。
以上です。
産業医の求人を見つけ、応募し、交渉するといったことは一人ではなかなか難しいところです。ですので、できることならば「リクルートドクターズキャリア[PR]」や、「エムスリーキャリア」などの転職エージェントにご相談いただくことをオススメしたいと思います。