「今、ここで辞めたら将来食いっぱぐれるぞ」というセリフ、実は私も後期研修医の時に医長から言われました。「先生、ちょっとお話が…」と声をかけ、後期研修をやめて療養型病院で働くつもりであること、内定を既にもらっていることを伝えた後にこう言われたわけです。
さて、その言葉に私がどう反応したかと言いますと…真に受けて内定を辞退してしまいました。
当時、SNSといえばmixi全盛期。2chのスレッドが情報源ぐらいのものでしたので、「専門医資格もなく辞めたら、食っていけなくなるんだ…」と思ってしまっていました。
「医師のキャリア」について格段に増えた情報量
さて、そこから早くも10年以上が経ちました。どうなったかと言いますと、ネット上の進歩というのは目覚ましいものがあり、様々なキャリアを歩む医師の方々が情報発信をするようになりました。
結果、「医師の4割が専門医資格のノンホルダー」「専門医資格がなかろうと、とりあえず仕事はある」「産業医はじめ、臨床以外で働く方法も結構ある」ということも多くの方が知ることになっていると思います。
私がこのサイト「産業医になろう」を立ち上げたのが、2013年でした。この頃はまだまだ「産業医になる」方法すらあまり詳しく解説されているサイトなどもなく、今やその状況もかなり変わっており隔世の感を感じずにはいられません。
今や、ツイッターで分からないことを質問すれば現役産業医が答えてくれる時代ですものね…
多様なキャリアを許容する時代
大学医局・医師会が求人を多く握っていた時代も終焉を迎え、今やネットで簡単に求人が見つかる時代です。また、専門医か否かで時給・年収が大きく変わるかと言えば、その差もたかが知れているように思います。
また、以前のように「え?医局に所属してないの?」「専門医資格も持ってないの?」ということで、驚かれるようなことももはや珍しくなりつつあるのではないでしょうか。
「医師たるもの○○でなければならない」という意識も薄れつつあり、結果として多様なキャリアも許容されることになっているように思います。
もし現在、私が専攻医だったとしたら…
もし現在、私が専攻医だったとして、「今、ここで辞めたら将来食いっぱぐれるぞ」と言われたとしたらどういう反応をしていたのでしょうか?
もちろん、将来を決める大きな決断ですので、10年以上前のように、迷って迷って、迷った末に…となったように思います。今の専攻医の方々も、「すんなりと何の抵抗もなくやめる」という方は少ないのではないでしょうか。
私の場合、転職は全てリクルートドクターズキャリア[PR]のキャリアエージェントに相談してから事は進んでいきました。実際に求人を見て、「え?意外とこの経験年数でももらえるんだな」という印象から、転職を決めていったわけです。
もし現在、「専攻医をやめようかどうしようか…」とお悩みということでしたら、まずはリクルートドクターズキャリア[PR]にご登録の上、相談してみてから考えてみてもよろしいのではないでしょうか。