勤務医、そして産業医としても職場に「不適合」だった私と転職【医師転職】

私は、勤務医として働くことに上手く適合できずに産業医へと転職し、そして産業医として働き始めても社会人として「あまりに足りていない」ということが問題で、そこから2度の転職をしています。

ですが、その失敗のたびに少し学び、今に至っているように思います。「それが最初から上手くできていればなぁ…」と思いますし、「もう少し上手く立ち回ることをわかっていたら、そんなに転職せずに済んだのになぁ」とも思います。

しかしながら、私はそれができなかったがために今、こうしているわけですし、「職場に上手く適合できない、上手く立ち回れない」という、同じような悩みを抱えていらっしゃる方も、もしかしたらいらっしゃるのかな、とも思って今回の記事を書いてみようと思い立ちました。

コミュニケーションの問題

産業医になって一社目、二社目で、とにかく私は「扱いに困る」存在だったと思います。自ら積極的に話しかけることをせず、常に受け身で不機嫌そう。さらに言えば産業医としての経験も乏しく、わざわざ相談しにきてくれた社員さんにもなんら力にもなれていませんでした。

コミュニケーションは自ら積極的にとろうとする必要があり、さらに自己開示が必要で「こんな人間なんだよ」とわかってもらいつつ、自虐を挟んで「あ、ちょっとイジってもいいんだ」なんて思ってもらえるようにする。話しかけてもらった時には、にこやかに応じて、話しやすい雰囲気を出す…こんなことが恥ずかしい話、30代半ばになるまでわかっていませんでした。

コミュニケーションの取り方を少し変えたことで、会社での居心地も良くなったように思います。とかく「医師」という存在は、とっつきづらいといったイメージをもたれやすい(特に産業医は)ようですので、コミュニケーションを自らとることが大事だということです。

報告・連絡・相談の大切さ

私は仕事上、困ったことがあったり、トラブルが起こったとしても「なんとか自分で解決しよう」と一人で抱え込む傾向にあります。その結果、初期段階で早めに火消しできていればなんともないことが、結局ボヤで済まず「大火事」になってようやく相談してしまう…なんてことを繰り返していました。

それがまったくもって間違いで、「困っている」「大変な思いをしている」ということを周囲に伝えたり、上席となる立場の人にこまめに報告・連絡・相談をしている方が正しく、それをする必要があるということも、あまり気づかずに30代後半を迎えてしまっていました。

トラブルの中には、自分自身が悪くないことも多くあったりします。それを初期段階で報告していたりすればまるっきり問題ないことも、大火事になって発覚すると「なんで報告していないんだ!」と責められてしまうこともあります。

こんな経験を繰り返して、ようやく私もとにかく「報告・連絡・相談」をできるようになってきました。

…書いていて、本当に社会人一年目の方が当然のようにできているべきことが身についておらず(というよりも、足りないことに気づいてすらおらず)お恥ずかしい限りです。そのツケが転職を繰り返すということに繋がっていったようにも思いますが、挫折→転職でリセット→新しい職場で試してみる…ということで徐々にマシになっていったのかな、と思います。

ですが一度、悪い評価や評判となってしまうと、なかなかそれを取り返すのは難しいものです。その際には、「転職でのリセット」は必要かな、と思います。やり直したい、ということをお考えでしたら、リクルートドクターズキャリア[PR]などにご登録の上、転職エージェントにご相談いただくのもよろしいのではないでしょうか。

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