医師が退職するのは「多忙による疲労」だけではないと思う理由【医師転職】

私が後期研修医をしていた時代、まさに「身を粉にして働く」を地で行く先輩医師がいました。救急からや、他科の入院患者についてのコンサルト依頼があればいち早く駆けつけ、深夜の呼び出しにも文句一つ言わず馳せ参じるといった様子でした。

そんな先輩が急に退職することになってビックリしました。もちろん、多忙であることはその理由の一つだと思いますが、さらに多忙な科から転科してきたドクターですし、直接的な原因かと言われれば、「そうなのかな?」と疑問に思ったのを覚えています。

ですが、今振り返ってみると、時間外勤務が100時間を悠に超えて、病院側からも悪い言い方ですが「目をつけられていた」こともあり、医長から「あまり深夜残業などをしないように」と注意をされていたようです。一方で、「呼び出し要請があれば行かなければならない」ということもあって、板挟みのような状態になっていたのではないでしょうか。

こうした多忙や蓄積する疲労に加え、「サポートを求めたい上司から助力を得られず、むしろ小言をもらってしまう」といったこと、さらにはちょうどその頃に「低空飛行状態」を続けていた患者さんが立て続けになくなったこともあり、無力感に苛まれてしまったこともダメ押しになってしまったように思います。

複合的な要因により、いわば燃え尽き症候群のような状態になってしまい、先輩医師は退職して同期のクリニックを手伝うという選択をしたのかな、と思います。医師が「退職したい…」と思ったとき、こうしたいくつかの要因が重なったときではないでしょうか。

だからこそ、と思うのですが、多忙で疲労が蓄積して「辞めたい…」と思った時には、要因が重なる前に早めに動きだした方がいいと思うのです。燃え尽き症候群の状態になってしまっては、「転職先が決まる前に退職」しかねないからです。

まずリクルートドクターズキャリア[PR]や、エムスリーキャリアなどの転職エージェントに相談し、求人としてはどのようなものがあるのかといったことだけでも知っておいて損はないと思います。

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