産業医「未経験」の医師が常勤産業医に転職するための戦略-念頭に置いておきたい3つのポイント

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という求人(求人番号 JOB54058)が掲載されています。

この求人、求める経験・スキルに「経験:経験者優遇・未経験者検討可」と記載されています。基本的には産業医経験者を採用したいものの、「未経験者でも検討は可能」というわけですね。

ですが、経験者と未経験者、面接で同程度の評価であれば、経験者を採用するということになるわけで、未経験であると分が悪いのは変わりはありません。

では、こうした時、未経験には未経験者なりの「戦略」があります。その戦略で、どのような点に注目すべきか、今回はその3つのポイントについて書いてみたいと思います。

ポイント1 「志望動機」より重要なこと

産業医の採用面接の場合、必ずと言っていいほど質問されることがあります。それは、「なぜ産業医になろうと思ったのですか?」という質問です。

そもそも、医師になった人の大半は臨床医になる中、「なぜ、わざわざ産業医になろうと思ったのか?」という点はやはり採用側からすると聞いてみたいところではないでしょうか。

また、やはりその「産業医になろうと思った理由」にこそ、その志望者の熱意が最もこもる部分であるわけです。産業医としての知識・経験で戦うわけにはいかない未経験者にとって、ここが「最も戦う勝ちのある質問」になると思われます。

では、どのようにしてその「産業医になぜなりたいと思ったのか?」という理由を説明すべきでしょうか。知人の産業医は、「個の疾患を診るより、集団の疾患を診たかったから」と言っていましたが、おそらくそれでは採用側も「ポカーン」としてしまう可能性が高いと思います。

できれば、ストーリー仕立てで「これこれこういうことがあって、臨床医ではなく産業医になりたいと思った」と話すことで、伝わりやすいのではないかと思います。

内科医であれば、「健康診断の結果、再検査を勧められていたにも関わらず、仕事の忙しさもあってなかなか受診できない人が多くいました。その結果、糖尿病を放置し、取り返しのつかない状態で受診をされる方もいらっしゃいます。そうした患者さん、そしてそのご家族が悲しまないようにするため、産業医として役に立ちたいと思うようになりました」といったことも話せると思います。

また、精神科医であれば「会社で多くのストレスを抱え、メンタル不調をきたして外来に来られる患者さんも多くいらっしゃいます。適応障害やうつ病を発症する前に、そうした方々のストレスを少しでも軽減できないか、そう考える内に産業医を志すことになりました」といったこともわかりやすいストーリーではないでしょうか。

ポイント2 求人選びのコツ

やはり求人にもすぐに充足する人気の求人、そして充足しづらい応募者の集まりづらい求人があります。

「交通の便がよく、好立地」の求人であったり、年収が高く勤務日数・時間の短めな好条件の求人などがあり、これらはやはり人気の求人であったりします。一方で、こうした条件が該当しない求人ですと、「ライバルが少ない」状態で採用面接に挑むことができる可能性があります。

実際、私も未経験で採用してもらった一社目は、「都心から離れた、やや交通の便の悪い場所」の企業で、勤務時間も長めというところでした。

ですので、未経験の際には「まずは勤務すること」を優先して、希望条件に該当しないからと応募を除外してしまうのではなく、「まずは応募してみる」ということをしたほうがいい場合もあります。

ポイント3 「諦めない」ことの大切さ

1社、2社受けてみて、「ダメだった…」と落ち込んで諦めてしまうのはNGです。というのも、基本的に常勤産業医として採用されることは比較的難しく、それぐらい失敗することはザラにあります。

実際、3回目の転職の際、私は4社ほど連続で落とされました。もちろん、落ち込みはしますが、それでも諦めず応募し続けることで採用されることもあります。

また、面接を繰り返すことについては、「経験値」を稼いだと思ってぜひ「この経験や失敗を次に活かそう」と思って欲しいと思います。

なお、求人については少ないシーズン、多くなるシーズンがあります。基本的に、4月、1月、10月は転職をする方が多くなる傾向にありますので、その2~3ヶ月前ぐらいから求人を探し始めると、チャレンジしやすくなると思います。

できればそうした時期を狙って、求人紹介会社のリクルートドクターズキャリア[PR]などにご登録の上、ご相談いただいてはいかがでしょうか。

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