産業医の求人で言いますと、完全に「買い手市場」です。求人数がそもそも少なく、その一方で希望者は多いです。さらには「経験者求む」というところが多いため、なかなか未経験者が産業医になることは難しかったりもします。
常勤産業医の転職市場は、「買い手市場」+「未経験者にとってハードルが高い」状況にあります。そこで今回は、やや乱暴ながら、「産業医未経験」の臨床医が手っ取り早く産業医になるための3つの方法について書いてみたいと思います。
「経験を積む」ことをある程度は優先
まずは経験しておくことが重要で、ニ回目の転職で希望条件に近づける、ということを検討することも必要だと思います。たとえば、年収や勤務地などで、「ちょっと希望とは合わないなぁ…」と思ったとしても、未経験でエントリー可能であったら、積極的に応募してみましょう。
求人を絞りすぎてしまうが故に、やはり「エントリーできる求人がない…」ということになってしまう可能性はあります。このあたり、転職エージェントと相談をして、「どの条件である程度妥協すればいいのか」ということを決めていくことが必要になると思います。
実際、私は地元の片田舎から、首都圏に引っ越しをするという選択肢をとりました。こうした求人に合わせた動きも必要になるかな、と思います。
未経験でも採用されやすい求人の条件
未経験でも採用されやすいということは、指導体制がある程度確立されている企業ということになります。それはつまり、複数の産業医がいて、指導できる産業医が既に在籍しているということです。
となりますと、基本的には社員数3000人以上の規模の企業ということになります。ですが、そうした企業の方が実は欠員も出やすく、そのタイミングで「産業医未経験のドクターを雇う」ということもあり得るわけです。
こうした事情を把握しているか否かというのは非常に大きなポイントで、闇雲に求人を選ぶ状況から脱することができれば、より未経験であろうと採用されやすくなると思われます。
転職シーズンを逃さない
転職市場が活況となるのは、やはり4月入職をめがけた時期となります。他にも、10月、1月がありますが、最も求人が出やすいのが、4月入職を狙う10~12月となります。ですので、できれば10月あたりから転職活動を本格化した方がいいと思います。
ですので、10月になりましたら、まずはリクルートドクターズキャリア[PR]の転職エージェントに相談しておき、「未経験でもエントリー可能な産業医求人をお願いします」と求人紹介を依頼しておくことをおすすめします。
こうした転職市場の原理を全く分からず、闇雲に転職活動を行っていたため、私も初回の転職時には上手くいきませんでした。ぜひシーズンに合わせた動きをとりましょう。