産業医の求人で言いますと、完全に「買い手市場」です。求人数がそもそも少なく、その一方で希望者は多いです。さらには「経験者求む」というところが多いため、なかなか未経験者が産業医になることは難しかったりもします。
常勤産業医の転職市場は、「買い手市場」+「未経験者にとってハードルが高い」状況にあります。そこで今回は、やや乱暴ながら、「産業医未経験」の臨床医が手っ取り早く産業医になるための3つの方法について書いてみたいと思います。
「産業医経験を積むため」と割り切って条件を妥協
まずは経験しておくことが重要で、「産業医経験を積むため」と割り切って、年収や勤務地などについての条件を妥協してみることも重要です。
そこで2年産業医を経験しておけば、未経験者から「経験者」になることができます。そのため、最初の2年は希望する条件を下げておき、転職することを視野に入れておきながら就職することも手ではないかと思われます。
まずは嘱託産業医を経験してみる
嘱託産業医と言いますと、「社員数50人を超えた事業所」で、月に1度程度巡視や安全衛生委員会に参加、面談などを実施する非常勤での産業医です。
こちらで経験をまず行い、採用時面談の時に経験をアピールすることも手ではあると思います。実際、企業の中には、非常勤の嘱託産業医も「経験」とするところもあり、「産業医未経験はダメだけど、嘱託でもやってればOK」という基準のところも存在します。
ですので、やや裏ワザ的ですが、「いきなり常勤産業医が難しい」という場合は、まずは嘱託の非常勤産業医を経験してから再度、転職活動をしてみるのもありだとは思います。
とにかく複数の企業に応募
勤務医が病院に応募する際、「1つだけ」「2~3の病院」だけという先生方が多いと思われます。また、採用に関しても「経歴書を送った後、面談一回だけ」で終わるところが多いでしょう。
ですが、産業医の場合はそうはいきません。「書類選考」「2~3回の面談」を経てようやく採用となります。その中で勝ち残っていかなければいけないため、一回落ちたぐらいでクヨクヨしていてはダメです。懲りずに応募を続けていくという姿勢が重要です。
そのため、まずはリクルートドクターズキャリアや、エムスリーキャリア
の2社には少なくとも登録し、希望条件の求人を出来得る限り紹介してもらいましょう。
その上で、少しでも「いいな」と思ったらあまり時間をおかずに応募していく、ということをやっていくべきであると思います。とにかく落ちても、「今回は縁がなかっただけ。大丈夫、きっと次は採用される」とポジティブな姿勢でいましょう。
