産業医「未経験」のドクターが陥りやすい採用面接での失敗3つのパターンと対策

私自身、何度も繰り返してもう慣れっこという部分がありますが、最初はやはり「採用面接」は大の苦手でした。そもそも人見知りで、「逃げ出したい」という気持ちを押し殺しながら面接に臨んでいました。

特に産業医の経験がなく、さらには「転職経験もない」ということですと、「失敗した…」ということも珍しくないのではないでしょうか。そこで今回は、産業医「未経験」のドクターが陥りやすい採用面接での失敗パターン、そしてその対策についてお知らせできればと思います。

もしこれから採用面接を控えていらっしゃるということでしたら、ご参考にしていただけますと幸いです。

「伝わらない」話し方

採用面接で緊張していると、質問されたことに回答しているつもりが、ダラダラと話し続けてしまい、自分でも「あれ?今、何を自分は喋っているのだろう」という状態になり、頭が真っ白になる、なんて経験が私自身もありました。

産業医の採用面接の場では、「コミュニケーションスキル」も見られている部分であり、「何言ってるんだろう?この人は」と思われてしまうと、大きな減点となってしまうわけです。

伝わりやすい話し方としては、

・基本的なコミュニケーションスキル(会話のキャッチボールが続き、冷たい印象を抱かせない。柔和な表情も含む)

・ロジカルで簡潔な話し方

・クイックレスポンス(打てば響く、質問に対して明快な返答)

などを念頭に置いておくとよろしいかと思います。

ぶっきらぼうで言葉が少な過ぎるのもダメですが、長すぎるのもダメなわけです。また、硬い表情というよりは柔和な笑顔でいることも大事で、「話しかけやすい、相談がしやすいドクター」であるという印象を抱いてもらうということは大事なことだと思います。

空気に飲まれてしまう

いつもの病院とは異なる、高層ビルのオフィス。それだけでも「空気に飲まれてしまう」ことは起こりやすいと思います。

また、二次面接以降ですと部長・役員なども登場することもあり、ついつい萎縮して上手く話ができない、ということもあったりします。この点、「誰が出てこようと物怖じしない」という心境で採用面接に臨むことは非常に大事なポイントとなります。

産業医として業務を始めますと、講話である程度の人数を前にして話をしたり、大きめな会議の場で発言を求められるということもあったりします。「場馴れ」の練習だと思って物怖じせず話をしてみましょう。

「準備不足」での失敗

採用面接は、準備してきた人、してこなかった人の差が歴然と表れる場でもあります。「上手くいかなかった」と感じる要因のほとんどが「準備不足」によるものだと思います。

想定質問とその回答をどれだけ用意してきたのか、その回答をどれぐらい練習してきたのか、そういった「準備」をしてこないとなると、やはり失敗確率は格段に上がってしまうと思います。

・どうして産業医になろうと思ったのですか?
・なぜ弊社への転職をお考えになったのですか?
・臨床を離れることになりますが、そのことについてはどのようにお考えですか?
・産業医になった場合、どのようなことを弊社で取り組んでいきたいですか?
・メンタル不調者の対応のご経験は?また、その対応としてはどのようなことが重要なポイントだと思ってらっしゃいますか?
・今までで一番大変だった仕事と、その仕事でどのようなことを学びましたか?

など、様々な角度から質問をされます。こうした質問にどう回答するのか、しっかりと準備していくことはやはり重要なポイントです。

ですが、「何を聞かれるのか」「これから面接の企業が、どのような点を産業医の採用で重要視しているのか」といったことは転職初心者ではなかなか分からないものです。そんな時、やはり転職エージェントにあらかじめ相談をして情報をもらってから面接に臨む、ということをしておくべきであると思います。

私自身、転職のたびにリクルートドクターズキャリア[PR]の転職エージェントにお世話になってアドバイスをもらっていました。もしこれから産業医への転職をお考えということでしたら、ぜひご相談いただいてはいかがでしょうか。

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