私が産業医への転職を「背負うものが少ない若手」の時に行ってよかったと思う理由

私は、後期研修医の時にドロップアウトした上で、産業医へと転職しています。そのタイミングを振り返ってみると、「産業医になるには良いタイミングだったな」と思ったりもします。

「産業医になるタイミング」と言っても、それこそ人それぞれで、「勤務医として勤め上げ、定年してからセカンドキャリアとして産業医に」という方もおられますし、早い人ですと「初期研修を終えてすぐに産業医」なんて方もおられます。

どこがベストなんてことは言えませんが、私としては産業医になるなら比較的若手の時の方がオススメであると考えています。その理由について今回は書いてみたいと思います。

居住地による苦労

私は地元が北関東の片田舎で、常勤産業医の求人があまりありませんでした。ですが、「地元で転職を」という考えからなかなか抜け出せず、そのため、一社目の転職活動が難航してしまっていました。

病院も勢いで退職してしまい、「すぐに転職できるだろ」とたかをくくっていたため、難航したことで「どうしよう…」と焦りだし、ついには諦めてしまいました。

そんな中で、リクルートドクターズキャリア[PR]の転職エージェントから電話がかかってきて、そこで泣きついてようやく活路が見いだせた、という経緯があります。

内定をもらって「よかったぁ…」と一安心したのはよかったのですが、ただ、通勤時間もかなり長くなることもありましたので、「地元に未練もないし、それならばいっそのこと引っ越ししてしまえ」と思うようになりました。

ですが、そこで一つ問題となっていたのが、結婚を考えていた彼女の存在でした。

「家族の説得」の難易度

私の場合、彼女に転職のことを伝え、ついでと言ってはなんですが、プロポーズした上で、「ついてきてくれる?」と聞いたわけです。海外旅行中でのディナーという良い雰囲気も相まって、なんともあっさりOKをもらえました。

ですが、これがたとえば「子供もいて、さらにはすでに学校に通っている」ということであれば、引っ越しはなかなか難しいでしょう。また、パートナーが「仕事を変えたくない。勤務地も変えられない」ということであれば、やはり「我慢して長時間の通勤をせざるを得ない」なんてことになるかもしれません。

さらに言えば、「勤務医から産業医に転職する」ということも難航する可能性はあると思います。「専門医資格を取得していて、産業医になればその維持が困難になる。そんなリスキーなことをなぜするのか」「なぜ安定した勤務医で働いているのに、その働き口を捨てて産業医になろうとしているのか」といった反対があった場合、反対を押し切って転職するのは結構厳しいものがあるのではないでしょうか。

少なくとも今、妻にこう詰められたら「うっ…」と二の句を継げる気がしません。笑
結婚前に転職活動を行っていてよかったな、と思います。

ライフステージにも左右される転職

結局のところ、結婚・出産・育児などのライフステージの変化によっても、転職は左右されるわけです。ですので、「産業医になろうか、臨床医を続けようか…」と迷っている間に、その機会を逸してしまうということもあるのではないか、と思うわけです。

もし産業医への転職をお考えということでしたら、ライフステージの変化も考慮しておいたほうがよろしいかと思います。

もちろん、迷うぐらいだったら「今までキャリアを積み上げてきた臨床医を続ける」方が良いという意見もあると思います。ただ一方で、「産業医科大学を卒業したけど、産業医になる機会がなかなかなかった。だから臨床医を続けてきたけど、やっぱり産業医になりたいんだ」ということで転職をされた、素晴らしい臨床医としてのキャリアをお持ちドクターもいます。

私からすれば、「臨床医をお続けになった方が…」と思うわけですが。笑
でも、「トライしてみたい」と飛び込む勇気や行動力は素晴らしいと思います。

もし現在、産業医への転職をお考えということでしたら、まずはエムスリーキャリアや、リクルートドクターズキャリアの転職エージェントに相談して、求人紹介を受けてみてはいかがでしょうか。そこから私のように、人生の大きなターニングポイントを迎えるということもあるかもしれません。

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