産業医の採用面接を受けに行きますと、「弊社のことをご存知ですか?」「弊社の仕事内容はご存知ですか?」と質問されることがあります。有名企業であれば、身近でもありますし、答えることはできるかもしれませんが、「採用面接を受けるにあたって初めて知った」という企業も中にはあると思います。
今回の記事では、採用面接を受ける前に調べておきたい「企業情報」のリサーチ方法についてお知らせしたいと思います。
企業概要・事業内容
企業のホームページをチェックする際、「企業概要・事業内容」については必ず目を通しておきましょう。そこでは、次のようなことが分かると思います。
・企業の規模(社員数)はどの程度なのか。
・設立からどの程度の歴史ある企業なのか。
・グループ会社にはどのようなものがあるのか、支社数はどの程度なのか。
・どのような業種なのか、そしてどのようなことで儲けている企業なのか。
このあたりの情報はぜひ調べておき、採用面接で簡単に話をすることができるとよろしいかと思われます。
トップメッセージ
企業のトップのメッセージがホームページ上で掲載されていることもあり、そちらもぜひ目を通しておきましょう。そこでは、
・どのような理念を持った企業なのか。
・企業として、何を重んじているのか。
・今後、どのようなことを目指している企業なのか。
・社員に対して、どのようなことを期待しているのか。
といったことが分かると思います。もし採用面接で「弊社を希望された理由は?」と質問された場合、「◯◯という理念に共感したため」といった回答ができると思いますので、チェックして利用できる部分はメモしておくとよろしいかと思います。
IR情報
IRとは、「Investor Relations(インベスター・リレーションズ)」の略のことです。企業が投資家たちに対して、「この会社はこんな会社で、このようなことに取り組んでますよ」という情報をまとめたものです。主に、その企業の経営状況・財務状況・業績動向などの情報が掲載されています。
IR情報は、法的に開示を定められている内容もあり、本来なら企業としては「あまり開示したくないなぁ」という情報も掲載されることもありますので、より幅広い意味で「その企業を知ることができる」と言えると思います。
さらに言えば、「ウチはこんな魅力がある企業なんですよ」というアピールしている情報でもあるわけで、その点を踏まえて「だからこそ応募しました」という志望動機へつなげられる情報を得る上でも役立ちます。
大体、企業のホームページがある場合は、メニューで「IR情報」などと書かれており、そちらは優先的に見ておくといいでしょう。
採用情報
企業のホームページには、「こうした人材を歓迎したい」という採用情報を掲載していることもあります。「求める人材」は、「社風」を反映している部分もあり、産業医として応募する上でも「社風に自分が合っているのかどうか」という指標にもなると思います。
また、こうした社風などを逆手にとり、「自分はマッチした人材ですよ」と採用面接でアピールすることもできます。ですので、ぜひこのあたりはチェックしておきたいところです。
就職・転職口コミサイト
OpenWorkなどの、社員による会社評価クチコミサイトは、実際に社員さんの生の声が書かれていることもあり、「こういうところに社員さんは不満を抱えているのか」「この企業には、こういう課題があるのか」ということが非常に参考になります。
実際、私はこうした口コミサイトを見た後、実際にその企業に産業医として入職したわけですが、社員さんと面談をしていて「あの口コミ、結構当たってたな」と思うことも結構ありました。
「この企業は、こうした課題を抱えている。だから、このような仕事をしたいと言えば『我が社が求めている人材だ』と思ってもらえるはずだ」といった視点で口コミを読んで、志望動機などに活かすことができると思います。
以上です。
あとはその企業のことをよく知る転職エージェントに「どのような産業医を求めているのか?」といった情報を聞いておくと、とても役立ちます。この点も、リクルートドクターズキャリア[PR]や、エムスリーキャリアの転職エージェント経由で応募しておくと良いと思う理由です。