私もそうでしたが、いざ「転職しよう」と思った時に、まずはネット検索したのが「医師 転職 体験記」「産業医 転職 体験記」などで、同じような経験をすでにしている人がいないか探してみたものでした。
結局、私の場合はSNSと言えばmixi全盛期の頃でツイッターもなく、そんな若手で転職をしようとしている人もおらず、ましてや産業医になっているなんて人もおらず、参考にすることすらできませんでした。
一方で、今はツイッターなどを少し検索すれば若手医師、特に専攻医をドロップアウトして活躍している…らしき人のアカウントも結構見つかります。ですが、そのような体験記を鵜呑みにはあまりすべきではないと思う理由について書いてみたいと思います。
「好条件」ばかりに目を向けてしまう
本来、希望する年収や希望する業務内容、許容できる業務量、ライフワークバランスなどは転職者ごとにことなるはずです。
しかしながら、「週4勤務で年収1500万円超!」なんて体験記があったりしますと、そんな「個々の転職希望者が、仕事に求めていることは違うはず」という前提をすっ飛ばして条件にばかり目が行ってしまうことになってしまいがちです。
「この体験記の人が、転職してこんな成功をしている」と、あまり自分自身の本当の希望条件に向き合わないということですと、失敗してしまう可能性があります。
好都合な情報ばかりを集めてしまう
成功した人ほど声高になりやすいため、「転職して失敗してしまった」という失敗例についてはあまり目を向けられていないということはあります。
成功例ばかりを目にしていますと、「みんな成功している。やっぱり転職は正しいんだ!私も早く転職しなきゃ」と焦ってしまうなんてこともあったりするわけです。ただ、そんな焦りや浮ついたような状態で転職してしまうと、上手くいくこともいかなくなってしまう可能性が高まってしまいます。
そんな時こそ、転職することでのメリット・デメリットをしっかり天秤にかけ、さらには「転職の目標」「希望条件の整理」「転職の大まかなスケジュール」などを決めて動き出すことが必要なのですが、ついつい衝動的に転職して失敗してしまう、なんてことはよくあることですので、注意が必要だと思います。
転職市場は常に動いている
転職市場の動向は常に動いていて、数年前の情報が「もうそれは以前のこと」となっている可能性があります。数年前の体験記では上手くいっているのに、すでに現状と合っておらず、その条件では転職できない、なんてこともあると思います。
だからこそ、「転職したい」ということでしたら、現在の求人情報と向き合う必要があります。その点、やはり特に情報の古い体験記を鵜呑みにするのはあまり望ましくないと言えると思います。
転職の目標、希望条件、入職の希望時期などがある程度まとまったら、まずはリクルートドクターズキャリア[PR]などの転職エージェントに相談して、希望条件に近い求人があるのかといったことを教えてもらってみましょう。実際の求人情報を見ますと、転職についてのイメージがより具体的になると思います。