私自身、後期研修医のドロップアウトして産業医になったわけですが、もし同じような境遇で「専攻医をドロップアウト」した人がいた場合、どのようなことをアドバイスするだろうか、とふと思いました。
「過去の自分に対してアドバイスをするならば」という前提ですと、「専攻医」というまだまだ医師としても発展途上という状況、そして専門医資格を取得せずに、臨床医として勤務・研修を続けられなくなった場合を想定することになります。
専攻医という立場
専攻医である場合、基本的には「専門医資格」を取得するという目標があるのだと思います。ですが、どこかの企業の常勤産業医になった場合、もちろん日本産業衛生学会認定専門医を目指すという手もありますが、全ての企業が認定を受けているわけではありませんので、「研修を受けられない」ということもザラです。というより、研修を受けられる方が稀ではないでしょうか。
となりますと、「産業医になり、知識を得て経験を積んでいく」ということが、産業医として求められることとなるでしょう。ですが、そうした漠然とした「目標」ですと、なかなか「その目標に向かって努力する」というのは難しかったりします。
必要な「具体的な目標」
やはり漠然としたものではなく、「具体的な目標」というのは必要であると思います。それがないと、ついついダラけてしまうものです。
「具体的な目標」としては、「労働衛生コンサルタントの試験に合格する」というようなものがあります。あるいは、「産業医と臨床バイトを両立させて、年収2千万円を達成する」「Kindleで年一冊、電子書籍を出版する」「noteで毎週必ず一つの記事を投稿する」というようなものでもいいと思います。
もちろん、産業医になりたてで「覚えることがまだまだある」という状態であれば目標は必要ではないと思いますが、産業医になって1年、2年経過した時点で慣れてきたら、「さて、労働衛生コンサルタント試験の準備を始めるか」といった目標を立ててみることをおすすめします。
目標がなく生きられない私
私も産業医になる前、バイトで食いつなぐドロッポ医時代がありましたが、数ヶ月で耐えられませんでした。将来への不安もありましたが、それよりも「目標もなく、お金のためにバイトをして、あとはあり余る時間をただ単に消費するだけ」という状況に耐えることができなかったわけです。
少なくとも私は、ある程度の目的や目標がないと生きられません。ですので、産業医の仕事をしつつバイトで生活にメリハリをつけ、目標年収も設定したりしています。労働衛生コンサルタント資格を取得したあとにも、「様々な具体的目標」を設定してクリアを目指して楽しんでいます。
もしこれから専攻医をドロップアウトし、「産業医になろうかな」と思われている方がおられましたら、こうした「現在の目標」をご自身で設定してみることをおすすめしたいと思います。
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