産業医としての困難を社員さんの専門知識・経験で救ってもらったという話

勤務している企業で、障がい者雇用についての意見・トラブルシューティングを依頼されることがあります。しかしながら、どのように対応したらいいのか、四苦八苦、まさしく手探りで対応に当たっていました。

以前の会社でも同様のことがあり、「まぁ、その時の経験でなんとかなるだろ」と思いましたが、それが大間違い。様々な障がいをお持ちの方がいらっしゃるため、「うわ、どうしたらいいんだろう…」と悩むことも多かったです。

困り果てて、問い合わせや相談が行われてから回答が伸び伸びになる中、救世主が現れました。

エキスパート登場

人事の中に、障がい者の転職支援会社に勤務していたというAさんがいました。聞くところによりますと、精神疾患、発達障害、高次機能障害、聴覚障害…などなど、さまざまな障がいをお持ちの方を転職に導いていた方だそうです。

一相談すれば十の回答が返ってきますし、まさしく「痒いところに手が届く」、時には「目からウロコ」のアドバイスをしていただきました。

ご本人は「もう足は洗いました」とおっしゃっておりましたが、やはり障がい者の社員さんの不利益になることは放っておけないようで、自ら先陣を切って動いていました。

素直にアドバイスを聞く、知ったかぶり厳禁

特に、今回の障がい者雇用の件で思い知らされましたが、圧倒的に自分は知識もトラブル解決のための手数も少ないことを思い知らされました。

「これは迂闊に手を出すと痛い目をみるな」というのがよく分かりましたので(実際、過去に痛い目を見ています)、素直にアドバイスを聞く、知ったかぶりをしない(知ったふうな口をきかない)ということを心がけました。

だからこそ、Aさんも親身にアドバイスをしてくださったと思いますので、やはりエキスパートにはリスペクトを持って接して「教えを請う」姿勢は大事だな、と思った次第です。

丸投げは厳禁

ですが、あまりに甘えすぎて「Aさん、あとはお願いします」というような丸投げで依頼してしまうようなことはNGだと思います。Aさん自身の仕事もあって、「丸投げは困ります」となってしまうのではないでしょうか。

また、産業医としても「自分で動いてみる」ということをしないと成長もないと思います。そのため、「アドバイスは求めつつも、丸投げはしない」ということを心がける必要があるかな、と思いました。

ですが、想像以上に会社の中には様々な経歴、知識・経験をお持ちの方がおられますので、そのような方にアドバイスを求めることは非常に有用だと思った次第です。

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