臨床医が産業医に転職する上で考えるべき3つの「タイミング」

私は後期研修医の時、専門医資格を取得する前に退職し、しばらくのドロッポ生活を送っていました。並行して産業医の転職活動も行っていましたが、なかなか決まらずに思ったよりもドロッポ生活は長くなっていました。

そんな時に、以前お世話になっていたリクルートドクターズキャリア[PR]の転職エージェントから連絡があり、そこからトントン拍子に内定が決まったわけですが、今振り返ってみても、「あの連絡がなかったら、あの電話に出なかったら…」と思うと、今でもドロッポのままだったのかな、なんて思ったりします。

そんな当時のことを振り返りつつ、臨床医が産業医に転職する上で考えるべき「タイミング」があるなぁとふと思ったので、今回の記事ではそのことについてお伝えしたいと思います。

結婚・出産といったライフイベント

私が上記のようにドロッポ生活を送っていた時、彼女(現在の妻)にはそのことを伝えていませんでしたし、今もそのことを知らないはずです…多分。

そこからしばらくして、「実は産業医に転職しようと思っているんだ。内定が決まって、引っ越しをしようと思っているんだけど、一緒についてきてくれる?」と伝え、プロポーズとともに転職のことも同時に話をしました。

まだ独身だったからこそ、産業医への転身ということもまだ身軽にできましたが、これが「もう結婚している」「子供もいる」ということでしたら、かなり難しくなってくると思います。

妻子がある現在、臨床医から産業医へ転職すると考えると、実際かなり悩ましいと思います。

ですので、産業医に転職するということをお考えでしたら、結婚・出産といったライフイベントを迎える前に早めにしておくことを検討しておくべきかな、と私としては思います。

専門医資格の取得

臨床医であったら、「専門医資格を取得する」ということは大きな節目になるのかな、と思います。その節目を前にして、私は「もう臨床医無理だわ」ということで辞めたわけですが、妻にも「専門医資格はとっておいた方がいいんじゃない?」と提案されていました。

専門医取得まで頑張るのか、あるいは「専門医資格は必要ない」と考えるのか。また、取得したらしたで、その後の更新をどうするのかという問題もあります。

この点、私は専門医資格を取得していませんし、どうすべきかという答えは持ち合わせていませんが、考えるべき一つのタイミングではあると思います。

ちなみに、「産業医+内科の非常勤外来バイト」という働き方をしている現在、専門医資格がなくて困ってしまったということはありませんでした。ですが、臨床医に戻るという可能性がある方は異なるのかもしれません。

Uターン、Iターン時期

常勤産業医の求人が多いのは、基本的に首都圏・大都市圏となっています。「社員数1000人以上」という大企業の求人ということになりますと、やはり都市部ということになるわけです。

そのため、首都圏・大都市圏に近いところで住むことが産業医になることの条件となりがちです。実際、私も一社目の転職で北関東の地元から離れ、都市部へと引っ越しています。

そのこともあり、「家庭の事情で地元に戻らなければならない」という事態や、その時期が近いということになりますと、やはり産業医への転職は避けた方が無難かもしれません。

やはり多いのが親の介護や、子供を育てる環境などでしょうか。自由に住環境を選べる独身とは異なりますね。

ただ、「地元にも大企業があり、転職可能」ということもありますので、その点はぜひリクルートドクターズキャリア[PR]や、エムスリーキャリアの転職エージェントに求人の有無を確認してみてはいかがでしょうか。

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