産業医の求人の中には、「英語が堪能な方が望ましい」「日常会話レベルの英語ができる方希望」などと条件が書かれているものもあったりします。
「産業医の仕事で、なんで英語や英会話が必要なの?」と思われる方もおられるかもしれませんので、今回の記事ではその辺の事情について書いてみたいと思います。
「英会話スキル」を重視する企業とは
日本の会社でも、海外支社があるようなグローバル企業であったり、他にも外資系企業であったりしますと、日本人以外の社員さんが割合として比較的多かったりします。
私は以前、自動車製造に関わる企業に勤務したことがありますが、その企業は海外支社が複数ありました。そのような場合、日本人以外の社員さんが面談に来られたり、「どのような病院に受診したらいいのか」といった健康相談に来られることもあります。
あるいは、診療所が社内に併設されているような企業ですと、「問診や診察、治療内容の説明などを英語で行う必要がある」ということも出てくることがあると思います。
こうしたことがありますと、やはり企業としても「英会話スキルがある医師が望ましい」と条件を課したくなるということもお分かりいただけるかと思います。
私のグローバル企業での勤務経験
私は、産業医としての転職を3回繰り返しておりますが、そのような中で「英語のスキル」を重視している企業はあまり見かけなかったように思います。
もちろん、上記のようなグローバル企業の求人も中にはありましたが、「英語ができなければ門前払い」というような条件もありませんでした。
私はお恥ずかしながら英語が喋れず、「日本人以外の社員さんの対応はどうしてたの?」と思われるかもしれませんが、そのような時には英語が堪能な社員さんに通訳をしてもらっておりました。
社員さんの中には英語が堪能な方もおられるので、あまり産業医には「英会話スキル」を求めないということもあるのかもしれませんね。
英会話スキルは産業医の転職に有利?
実際のところ、「英会話スキル必須」のような求人は中にはあるかもしれませんが、さほど多くはないというのが実情かな、と思われます。
ですので、英会話は「できないよりは、できる方が望ましい」ぐらいのもので、英語が堪能だから「転職活動で抜群に有利」とまでは言えないように思います。
ただ、中には「英語が堪能な方希望」といった求人はありますので、腕に覚えがあるというドクターでしたら、求人を紹介してもらう時にリクルートドクターズキャリア[PR]やエムスリーキャリアなどの転職エージェントに「英語は得意な方ですので、そのような企業がありましたら優先的にご紹介ください」といったことを言っておくと、内定は得られやすいのかなと思います。