【2022年度版】産業医が労働衛生コンサルタント試験に合格するまでのおすすめスケジュール

労働衛生コンサルタント試験は、医師でなおかつ日本医師会開催の「産業医学講習会」(更新時に受講する方が多い講習会です)を受講しておりますと、筆記試験全科目が免除されます。つまりは、口述試験のみを突破されば合格することができるわけです。

そのため、今回の記事では、「筆記試験を免除され、口述試験のみ」の医師、特に産業医の方を対象に、「こうしたスケジュールを押さえておけば合格できるのではないか」と考えられるポイントについて書いてみたいと思います。

なお、このスケジュールは9月(試験は1月)に勉強を開始しており、余裕を持った期間になっていて短縮も可能ではありますが、確実に合格するためにも早めに取り掛かることをおすすめします。

9月 過去問集と安全衛生のしおりを購入

まずは、過去問集と「安全衛生のしおり」を用意しましょう。過去問集(労働安全コンサルタント・労働衛生コンサルタント試験問題集)については、筆記試験の問題集ではありますが、記述問題は解説を読んでポイントをまとめますと、口述試験対策にも十分なります(私の場合、選択式の問題はほとんどすっ飛ばしていました)。

ちなみに、「労働安全コンサルタント・労働衛生コンサルタント試験問題集」の最新版は2021年度は6月18日に発売されています。今年も6月あたりに発売される可能性が高いと思います。購入は日本労働安全衛生コンサルタント会の「受験準備用図書 購入ページ」から購入が可能です。

また、教科書・参考書としてなくてはならない、「安全衛生のしおり」も用意しましょう。こちらは、Amazonや楽天でも購入が可能です。

例年、8~9月頃には最新版が発売されていますので、購入してから「いざ勉強開始」ということでよろしいかと思います。

過去問集と労働衛生のしおりの使い方ですが、まずは過去問集の記述問題の「解説を読む」ことから始めてみましょう。解く必要はありません。解説を読むだけでも勉強になります。

もちろん、最初はちんぷんかんぷんであると思います。よく分からないキーワードが出てきたら、労働衛生のしおりで該当箇所を読んでみましょう。労働衛生のしおりは、後々に通読できるレベルになる必要がありますので、できるだけ「分からないことがあったら、労働衛生のしおりに立ち返る」ことを繰り返すことがおすすめです。

また、「どのような点に注意して勉強をしたらいいのか」ということを最初の段階で踏まえておくと効率が良くなると思います。そこで、拙著で恐縮ですが、この時期に

産業医のための労働衛生コンサルタント口述試験対策マニュアル: 一発合格するための秘訣

をお読みいただくことをおすすめします。

9月 「口述試験受験のための講習会」への申込み

日本労働安全衛生コンサルタント会の「労働衛生コンサルタント(保健衛生)口述試験受験のための講習会」の申込みが、例年9月頃に行われます。開催は12月ですが、うっかりしていると定員オーバーで受けられない、なんてこともあります。

最近ですと、オンライン受講も可能ということですので、かなり定員数は増えているようですが、ぜひ忘れないで申込みをしておきたいところです。

こちらの講習会、なぜ受けるべきかと言いますと、とにかく口述試験で狙われそうなところを網羅的に次から次へと教えてくれます。受講した結果、頻出問題を知ることができるだけでなく、「ここを勉強しなきゃダメなんだ」というところが分かりますので、12月の追い込み期にこそ受講すべきであると思います。

10~11月 頻出問題に対する「回答をまとめる」

口述試験にも、「よく質問される問題」があります。その頻出問題に対する「回答をまとめる」作業を行いましょう。

頻出問題に関しては、拙著で恐縮ですが、
まずはこれだけ!労働衛生コンサルタント口述試験対策問題集: 必須の41問

こちらをご参考にしていただければと思います。もちろん、回答はこの書籍にも書いてありますが、口述試験で丸々それらの文章を覚えるのは困難です。

そこで、「回答のポイントを押さえて、箇条書きでまとめる」作業をしてみることをおすすめしたいと思います。もちろん、分からないことが出てきたら、「労働衛生のしおり」に立ち返りましょう。

これらの作業、1ヶ月以上はかかると思いますので、余裕を持ってスケジューリングしたいところです。

また、これぐらいの時期になりますと、かなりレベルアップしていますので、労働衛生のしおりの通読もできるぐらいになってきているのではないでしょうか。ぜひ、チャレンジしてみていただければと思います。

12~1月 復習・講習会の受講

12月の追い込み時期には、徹底的に今までの復習を行いましょう。特に頻出問題に関しては、完璧にソラで回答が言えるぐらいに、何度も何度も復習を繰り返すべきです。

ちなみに私は、質問をスマホに録音し、その音声を聞いて回答を言うという作業を繰り返していました。

あとは、12月に入って「労働衛生コンサルタント(保健衛生)口述試験受験のための講習会」を受講することになると思いますので、その資料を何度も読み直し、こちらも繰り返し繰り返し復習しましょう。

例年、試験は大阪では1月中旬、東京では1月後半となっています。追い込み時期には、ついつい新しいことに手を出しがちですが、兎にも角にも「今までまとめたことをミスなく完璧に言えるようにする」ことを心がけていただければと思います。

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