「あと一歩」踏み出せない医師のための転職活動の始め方

私が転職活動を始めたのは、後期研修医の時でした。ですが、なかなか「あと一歩」が踏み出せず、転職したいとは思っていましたが、転職活動に踏み切れていませんでした。

まだSNSもmixi隆盛期であり、ネット情報も2ch頼みといった状況でした。ですので、具体的に「どうしたら転職活動を始められるんだろうか?」といった情報が乏しく、イヤイヤ勤務を続けていたといった状況だったと思います。

そこで今回の記事では、「あと一歩」踏み出せない医師のための転職活動の始め方、と題して、私自身も後期研修医時代に知っておきたかった、転職活動の始め方について書いてみたいと思います。

転職活動をしたくても、なかなか踏み出せずにいるという特に若手医師の方々にご参考になれば幸いです。

「なんのために転職するのか=転職の目標」を明確にする

なんとなく漠然と「転職したい」「今の職場から離れたい」という思いはあるかもしれませんが、それを言語化しているか否かは大きな違いです。

私の場合、転職をしたいと思っていた理由は以下のようなものがありました。

・当直やオンコールをしたくない。

・時間外のカンファレンスや、病棟からの問い合わせ/呼び出しをなくしたい。

・上司との関係が悪化し、顔を合わせるのが苦痛で離れたい。

といったことでした。そんな私の転職の目標としては、「当直・オンコール・時間外問い合わせや呼び出しがなく、給料を現状維持した転職」というものだったと思います。

私は、産業医になる前に療養型の病院に転職を考えており、実際に採用面接を受けに行ったこともありました。

転職活動で動き始める前、このような目標をはっきりと定める、言語化することはとても重要です。どんな些細な、個人的な理由でもいいと思います。「これを叶えるために転職をしたいんだ!」という目標をまずは書き出してみましょう。

希望条件を大まかに決めてみる

目標が決まったら、次は希望条件です。「そんな夢みたいな求人なんてないよ」というツッコミは置いておいて、まずは理想の条件を書き出してみましょう。私が当時考えるとしたら、以下のようなものになったと思います。

・年収1000万円以上

・週4日勤務、時間外勤務ほぼなし。

・当直なし、オンコールなし。

・時間外の病棟からの問い合わせ、呼び出しなし。

・通勤は自宅から車で30分圏内

などなど。こうした条件を思いつくままに挙げてみましょう。

繰り返しますが、「そんな都合のいい求人なんかないよ」というツッコミはしないようにしましょう。あくまでも「希望条件」です。

その上で、次に「優先順位」をつけていくことになります。「年収は絶対これぐらいは欲しいな、あと当直なし・オンコールなしは次に絶対必要な条件だな…」といった具合です。

この優先順位付けで、「譲歩できる条件」も見えてくると思います。

人材紹介会社の転職エージェントに相談

転職の目標、希望条件が大まかに決まったところで、転職エージェントに相談しましょう。注意点としては、遠慮して希望条件を低くしすぎてしまったり、正直に打ち明けなかったりしますと、希望の求人を紹介してもらえないことになってしまいます。ぜひ遠慮したり、格好つけたりせずに話をしましょう。

「当直したくない」「オンコールしたくない」なんて言うと、「なんてダメ医者だ」と思われてしまうと思い込み、私もなかなか打ち明けられませんでした。ですが、相手はそんなドクターと何人も会ってきています。気にせず相談しましょう。

人材紹介会社に頼ることを躊躇う人がいますが、私のように人脈もない人は知人の紹介も望めませんし、他に方法はないと思います。また、自分で求人を探すということは非常に骨が折れますし、条件を自分で一つずつ確認するのは、勤務を続けながら並行して行うのは困難です。

ですので、「こんな転職の目標を考えていて、希望条件はこうしたものがあるんですけど、求人を紹介してもらえませんか?」と相談しておいて、合致する求人があったらメールなりで情報を送ってもらうといった方が賢明だと思います。

なお、実際に私が利用してみて良かったし、内定がもらえたのはリクルートドクターズキャリア[PR]と、エムスリーキャリアです。一二を争う大手ですし、求人数やエージェントの質は申し分ないと思います。人材紹介会社を迷ったら、まずはこの二社から選んでみましょう。

以上です。
ここまでくれば、「どのような求人があるのか」ということもありますし、そこから応募するか否かという段階に入ってきます。ただ、そこで引き返すこともできます。まずは求人を見てから決めるということもでいいと思いますので、とりあえずのところ上記の3ステップまではやってみてはいかがでしょうか。

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