産業医になるためには、認定産業医の資格を取得することも大事ですが、それ以上に「企業の採用面接で内定を勝ち取る」ことが必要となります。
勤務医の転職に比べると、産業医の転職では「採用面接で落とされる」可能性は高いと思います。実際、私も産業医経験をある程度積んだ状態で何度となく最終面接で落ちていますし、一次面接ですら落とされたこともあります。
そこで今回の記事では、産業医になるために、企業の採用面接で「内定を勝ち取る」ためのポイントをまとめてみました。ご参考にしていただけますと幸いです。
「一次面接と二次面接の違い」を理解
産業医の採用のプロセスとしては、「書類選考→一次面接→二次面接」というステップを大抵踏む企業が多いです。その一次面接と二次面接の違いですが、まずは面接官が異なります。
一次面接では、人事部の採用面接担当者~人事部課長、二次面接では人事部長~役員レベルが面接官を行うことは多いと思われます(ここに既に勤務している産業医、保健師が同席することもあります)。
このような違いが一次・二次面接ではあります。採用面接では、基本的に
・入職してからの業務内容や量に見合った、知識、経験、熱意を持ち合わせているのか。
・既に入職している産業衛生スタッフや人事労務担当者たちと上手くやっていくことができるのか。
といった視点で見られるわけですが、二次面接では一次面接よりもさらに深堀りされていくわけです。そのため、二次面接では「一次面接を上手く利用する」ことも重要だと思われます。
つまり、一次面接で「その企業の抱えている課題」あるいは「求めている産業医像」を探り出し、それにフィットする産業医であるとアピールするわけです。ですので、一次面接が終わったらどのような説明があったのか、どのような質問があったのかをしっかりとメモで残して二次面接対策に活かすことをオススメしたいと思います。
産業医の採用面接でよく質問される4つ
産業医の採用面接では、以下の4つの質問がよく行われます。
・どうして臨床医ではなく、産業医になったのか(なるのか)?
・退職理由/志望理由はなんですか?
・今までどのような仕事をしてきましたか?/今まで最も大変だった仕事は?
・あなたにとっての産業医としての理想像/あるべき姿は?
最低限、これらの質問についてはしっかりと答えられるようにしておきましょう。とくに、臨床医から産業医になりますと、必ずと言っていいほど「どうして産業医になろうと思ったのですか?」という質問は聞かれると思います。
こうした記事をご参考にしていただき、回答をあらかじめ作成して面接に臨んでいただければと思います。
「履歴書・職務経歴書」で自分の弱点を洗い出す
たとえば「転職回数が多い」「入職してから退職するまでの期間が短い」「職歴上、空白の期間がある」などは、やはり面接の時に質問される可能性があります。
そのようなことについて、しっかりと説明できるかを確認しておくことは非常に重要であると思います。
だからと言って、履歴書の改ざんなどは絶対にNGです。発覚したらすぐにクビにされる可能性もあり、それだけは絶対に避けて、説明をできるようにした方が賢明であると思います。
こちらの記事をぜひご参考にしていただき、面接対策をしていただければと思います。
個別の企業面接対策
Aという企業で上手くいったからと言って、Bという企業で同じように採用されるとは限りません。そのため、やはり個別の企業面接対策が必要であると思います。
・(上場していれば)四季報
・マイナビなどの転職情報サイト
・IR情報
・プレスリリース
・就職・転職口コミサイト
などで事前に情報収集を行っておくことも重要です。
一方で、面接対策に即役立つ面接対策の情報を持っているのは、リクルートドクターズキャリア[PR]や、エムスリーキャリアなどの転職エージェントであり、私自身も何度となく助けられてきました。求人情報をいち早く教えてくれるということもありますので、ぜひ産業医の転職活動では相談してみることをオススメします。