患者さんやご家族と「言い合い・口論になる」ということは、それ自体が医師にとってストレスで疲弊させられてしまいますし、病院側へのクレームとなって返ってくることもなり、良いことなど何もありません。
しかしながら、お互いに人間同士ですし、不毛とも思える言い合い・口論に発展してしまうこともあり得るのではないでしょうか。
そこで今回は、そんな無益なことを避けるための3つのポイントについて書いてみたいと思います。
上から目線での否定はNG
クレーム対応でやってはいけないことの一つが、「相手を否定する」ということです。「それは違います」などと真っ向から否定してしまうと、患者さんやご家族がヒートアップしてしまう可能性もあります。
また、医師ですと患者さんについつい知らず識らずの内に「上から目線」で否定をしてしまっている可能性もあります。そのクレームが医学的に的外れでも、一度は話をしっかりと聞き、「なるほど、そのように思っていらっしゃるんですね」などとしっかりと相槌を打ちつつ話を聞く姿勢を見せることは必要だと思います。
「余計な一言」は厳禁
相手に否があるようなことで、それにも関わらず一方的に批判をされてしまったりすると、「それはあなたにも否がある」と伝えたくなってしまいます。
すると、皮肉やイヤミなどでつい応酬したくなりますが、それはグッと堪えるようにしましょう。まずは一通り話を聞き、傾聴の姿勢は崩さないようにすることも重要だと思います。
ニーズの把握と解決策の提案
話を一通り聞いた後、次にやることとしては、「患者をよく怒らせてしまって口論になる医師の特徴と対策」にも書きましたが、患者さんやご家族にはなんらかの要求・要望があるはずですので、それを叶えるためにどうすべきかという解決策を提示する、あるいは落とし所を探るために交渉を行うということになると思います(もちろん過大な要求、特別扱いは認められませんが)。
ここでも「怒ってしまったら負け、冷静に対処する」ということをしっかりと肝に銘じて対処を行う必要があります。
以上です。
しかしながら、ストレスを溜めていたり、慢性疲労の状態ですと、なかなかこうした対応も難しくて、つい「キレてしまう」ということもあると思います。実際、私も後期研修医時代にそのようなことを経験しておりますので、その気持ちは痛いほど分かります。
そのような状態が長らく続いているということでしたら、やはり環境や働き方を変える必要もあるのだと思います。もし転職をご希望ということでしたら、まずはリクルートドクターズキャリア[PR]や、エムスリーキャリアの転職エージェントに相談し、まずはどのような求人があるのかということだけでも聞いてみてはいかがでしょうか。