某医師掲示板で、常勤先を退職し、「新たに週1回、非常勤外来の医師として勤務する」ことになったドクターのスレッドが立てられていました。
本来は17時までの勤務のところ、20時過ぎまで無給で残業、昼食時間もとれないという状況だったそうです。常勤医師の多忙ぶりも知っている、元同僚を気遣う意味でも残業してやりという気持ち、そして病院の大変さも知っているからこそ「相場の半値の報酬、無給の時間外勤務」も受け入れてきたとのこと。
このドクターのように、関係のある施設での勤務あるいは「知人の医師から紹介された病院」などですと、なかなか待遇・報酬改善を申し入れできずに困る、「聞いていた話が違う」とクレームも言いづらいといったことが起こってしまうようです。
そこで今回の記事では、医師の転職・バイトにおいて、「知人の紹介」で入職した時に困らない「3つのトラブル回避術」について書いてみたいと思います。
重要な雇用契約書の取り交わし
よく言われていることですが、「入職前に雇用契約書を取り交わし、そこであらかじめ条件について双方で確認する」ことが重要であると言われています。
そもそも採用面接での口約束などだと、「言った」「言わない」の水かけ論になってしまう可能性があります。そのため、知人の紹介であろうとも、「条件をまとめた雇用契約書」を取り交わしておきましょう。
うやむやにして、取り交わしをしないようであれば、やはり黄色信号が点灯している状態と考えた方が良いと思います。
「自分で確認」することの重要性
たとえ知人からの紹介であっても鵜呑みにはせず、しっかりと施設の見学を行ったり、診療をしている状況を自分の目で確認することが重要です。
「とにかく雰囲気が暗い」「人間関係がギスギスしている」「診療人数がパンパンでキャパを超えていそう」など、見学をしたり、実際に働いているドクターなどと話をするからこそ分かることも見えてくるものです。
相談→交渉をしてみることの重要性
長らく勤務するつもりであれば、許容できないことがあるということだったら、やはりまず「相談」をすべきだと思います。
「こうしたことで困っている」ということを、病院側が把握していないというケースもあると思います。「せめて30分でもいいので、休憩時間を設けて欲しい」「予約患者の上限を引き下げてほしい」などの要望がある場合、「実はこんなことがありまして…」と困り事ベースで相談しているという体で病院側へ伝えてみるのもいいでしょう。
ただ、それで改善されないようだったら、交渉する、もしくは相手に改善するつもりがないと思えた時点で転職・バイト先の変更を行う、ということが必要になってくると思います。
そもそも、リクルートドクターズキャリア[PR]や、マイナビDOCTOR[PR]が間に入っていれば、「あまりに相場からかけ離れた給料」「言った、言わないを防ぐ意味での雇用契約書の確認」などもしっかりと行っていただけますし、入職後のフォローアップもしていただけます。
もし入職後のトラブルをできるだけ避けたいならば、ぜひ転職エージェントに求人紹介を受ける方が得策であると思います。