医師が退職・転職を希望する事情-慢性疲労で潰れない2つの考え方

なぜ、医師が退職・転職を希望するかというと、その理由の過半数が「慢性疲労状態」であったそうです。日本医療労働組合連合会の調べでは、4割以上の医師が「健康不安・病気がち」、6割が「慢性疲労状態」と答えたそうです。

収入は悪くはない一方で、「こんな勤務がいつまで続くのかと思うと、不安に…」と思うことが多いようですね。当直明けの勤務や、オンコール、患者急変による夜間の呼び出し…こういったことが続くと、やはり退職・転職を考えるようですね。

こうした肉体的な疲労感の他にも、精神的に消耗・疲弊する「精神的疲労」も問題となります。患者さんや患者さんのトラブル、言い方が悪いかも知れませんが、いわゆるクレーマーやモンスターペイシェントなど、感謝どころか批判的、懐疑的な方々の取り扱いで疲れきってしまう先生も多いのではないでしょうか。

そこで、こうした肉体的・精神的な疲労感で潰れないための2つの考え方について、今回は書いてみたいと思います。

1) 決して1人で抱え込まない

悩みや心配事などを1人で抱え込んでしまうと、解決する道も開かれず、堂々巡りで考えつづけ、消耗しやすいです。そこで、決して1人で悩まず、どんなことに悩んでいるのか、解決策はどんなものがあるのか、同僚や上司に相談をすべきと考えられます。

また、あらかじめ報告・連絡・相談を行っていれば、いざ何かトラブルが起きても、1人で糾弾される可能性も低くなるでしょう。

プライドが高い人に限って、「こんなこと、自分1人で対処できないなんて格好悪い。他の人に知られたくない」などと抱え込む傾向にあると思われます。むしろそのようなプライドは問題解決には邪魔なだけですので、恥を忍んでも打ち明けて、相談するようにしましょう。

2) 時には弱音を吐いて交渉を

弱音を吐けない方も、疲労感を溜めてしまいがちですね。ことさらに自分がどれほど大変か、とアピールする必要はないと思いますが、慢性的に疲労感を感じるような状況に追い込まれているようでしたら、そこでは無理せずに弱音を吐いてみましょう。

上司などに、どのようなことに自分はストレスを感じ、大変な思いをしているかを訴え、労働条件の改善を求めるといったことを交渉してみましょう。上司も、「そんな大変な思いをしているとは思わなかった」ということで、感知していなかった、というようなこともあると思います。

黙っていて、急に怒りや悲しみを爆発させるのではなく、自分がどんなことを考え、感じ、どのようにして欲しいのか伝えることは重要なことだと思われます。

以上です。
上記のようなことをぜひ検討していただき、慢性疲労で潰れてしまうということは避けましょう。それでも労働条件が改善されない場合には、さっさと転職してしまうのも手です。その場合には、「エムスリーキャリア」や「リクルートドクターズキャリア[PR]」に登録してキャリアエージェントに相談されてはいかがでしょうか。

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