休職を希望するも迷っている社員に産業医としてどう対応すべきか【産業医マニュアル】

メンタル疾患でクリニックに通院中の社員と面談を続けているのですが、主治医からは「休みたいのであれば、休むことをおすすめする」と言われているとのことでした。

本人は「休職しようかどうか、迷っている」とのことで、揺れ動いているようです。病状からすると、たしかに主治医の言う通り「休みたいようであれば、休んだ方がいい」という状況で、すぐさま休職した方がいいというわけではなさそうです。

「先生、どうしたらいいでしょう?」と質問されましたので、こちらからの提案としては、「では、連休を挟んで、もう一度休業をしたいかどうか、改めてお話を聴かせてください」と、連休後に改めて面談をすることにしました。

4日間の連休を挟み、本人の出した結論は「4日しっかり休んだ結果、もう少し休職した方がよさそうです」ということになり、主治医の休職診断書が出るまでの間、つなぎで産業医意見書を企業側へ提出することになりました。

1ヶ月単位での休職にためらいのある社員の場合、有給などを使った「2週間単位」などの休職を提示し、「休んだ後に再面談をして、休職を延長するかどうか、また相談しましょう」と提案しますと、比較的「では延長を」などということになることが多いように思います。

やはり実際は体や精神が悲鳴を上げていながらも、「仕事があるから休めない…」という状態なのだと思います。そこで「短期間休んでみる」ことで、「あ、自分の体調は悪かったんだ」と気付くようです。

ですので、いきなり1ヶ月単位での休職にためらいがある場合は、短期間まず休んでみて、再度どうするか産業医面談で相談するということを提案してみるのも手だと思います。

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