産業医として「社員の理不尽なクビ切り」に利用されそうになったらNOと言える勇気を【産業医マニュアル】

産業医として企業に携わっていますと、たまに「社員のクビ切り」に利用されてしまうことがあったりします。

「この社員は○○という疾患があり、業務はもうできないですよね?」「病状的にこのまま良くなる見込みはなく、今後も以前のようには働けないですよね」などと、相談という名目で、「そう言ってくださいよ」と結論ありきの言葉を言わせようとしてきます。

大体はパフォーマンスが出せなかったり、トラブルを起こしたりする社員がターゲットとなり、「医療的な理由にかこつけてやめさせたい」ということなのだと思います。

ですが、やはりそのようなことに産業医として関与してしまうのは望ましくないと思います。人事や上司の言葉を鵜呑みにするのではなく、医学的根拠に基づいて意見を表明すべきであり、「理不尽なクビ切り」が行われるようだったら、そこは勇気を持って「NO」と言うべきではないでしょうか。

産業医としては、その社員がどのように働きやすい環境を整えるべきか、企業にどのような合理的配慮を求めるべきかなど、そのような訴えかけをすべきなのではないか、と私としては思います。

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