「ドロッポ医」になることはやめた方がいいと思う3つの理由

5年ほど前に「ドロッポ医師」に関する記事を書いておりますが、

「ドロッポ医師」が誕生するまでの3ステップ-きっとあなたはまだ踏み止まれる
常勤勤務医から「ドロップアウト」して、非常勤・スポットバイトなどで食いつないでいく医師のことを、「ドロッポ」「ドロッポ医師(ドロッポ医)」「泥医」などと呼ぶそうです。 「フリーランス」とは異なり、常勤医がそうした医師を呼ぶ際の蔑称、もしくは...

その時と同様に、変わらずやはりドロッポ医になることは避けた方がよろしいと私自身、考えます。

ちなみに、ここでの「ドロッポ医(ドロッポ、ドロッポ医師)」の定義とは、「常勤勤務医から「ドロップアウト」して、非常勤バイトなどで食いつないでいく医師のこと」としており、フリーランスでバリバリと活躍されておられる先生方は除きます。

「ドロッポ医」を続けておられる先生方にとっては「要らぬお世話」とお思いかもしれませんので、ここではあくまでも「常勤の臨床医キツイ…ドロッポ医になろうか」と悩んでおられる場合は、やめておくことをオススメしたいと思います。

実際、私自身も後期研修で勤務していた病院を辞めた後、3ヶ月ほどバイトをして食いつなぎ、転職活動をしておりました。その期間はある意味、「ドロッポ医」状態であったと思います。

そんな私が考える、「ドロッポ医になるのをやめた方がいい」と思う3つの理由について、今回は書いてみたいと思います。

仕事へのモチベーションが維持しづらい

専攻医であれば、「専門医を取得する」といった一応の目標があり、「それまでは我慢」と仕事を続けるモチベーションになると思われます。

その点、ドロッポしてしまいますと、単に「稼ぎを得るため」だけに仕事をするようになり、目標や目的もない状態でバイトを続ける、といったことになってしまいがちです。

結果、仕事への意欲や達成感を得づらく、勤務すること自体が義務的で苦痛以外何ものでもなくなっていく可能性があります。そのため、臨床医を続けるのなら「ゆるやかな病院で経験を積みながら常勤として働く(できれば専攻医となって)」といったことが望ましいと思われます。

「明日なくなる」可能性のある不安定な仕事

スポット、非常勤を問わず、バイトということになりますと、やはり立場としてかなり不安定と言わざるを得ません。非常勤は常勤に比べてクビは圧倒的に切りやすいですし、スポットの求人数も減っていく可能性も否定できません。

そのため、「明日なくなる」可能性のある不安定な仕事であるという認識はしておいた方がよろしいかと思います。独身ならば自分だけの問題ですが、結婚、子供が生まれるとなると話は大きく異なっていきます。

私も病院を退職後、まもなくで結婚しておりますので、やはりドロッポ医を続けるということが選択肢としてはありませんでした。

生活リズムの乱れ・長期間化すると脱却しづらい

常勤医のように、決まった時間に起きて、出勤して…というリズムがドロッポ医になると失われがちになります。結果、生活リズムが乱れるようになります。

私も、深夜までゲームを続けるなんて生活をしている時期があり、病院勤務時代になかった「自由」を謳歌していましたが、その後、生活リズムを整えるのに苦労するはめになりました。

また、こんな生活が長期間化すると、脱却しづらくなります。そこから一念発起して、病院勤務、産業医で企業勤めなどをしようと思っても、なかなか大変な思いをします(実際、私はたった3ヶ月でしたが、常勤で勤務をすることが大分辛かったです)。

以上です。
「短期間、お暇をいただきます」といったことでドロッポ医を行うのはいいでしょうけれども、無計画にドロッポしてしまいますと、後戻りできなくなる可能性もあると思います。

「ドロッポ医」になるか迷っておられるようでしたら、私も利用させていただいた転職支援会社「リクルートドクターズキャリア[PR]」のキャリアエージェントさんに相談してみて、勤務先を変える、キャリアチェンジを検討するといった道を探ってみてはいかがでしょうか。

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