専攻医(後期研修医)となり、新たな環境でのスタートを切った先生もいらっしゃるでしょう。また、初期研修の病院でそのまま専攻医となった方もいらっしゃると思います。
私は後者で、かつ初期研修から選択で後期研修に進んだ科に長くいたもので、「あまり代わり映えしないな」というのが最初の印象でした。ただ、私は途中で後期研修医をドロップアウトしております。
そんな私が過去を振り返り、「専攻医(後期研修医)になって辛くなったら試してもらいたい4つのこと」について今回は書いてみたいと思います。
自分と職場の特性を改めて分析
どの職場でもそうだったりしますが、自分の特性と、働く環境、求められる仕事がミスマッチですと、やはり途中で辛くなってしまいます。
のんびりとした性格で、着実に順序立てて仕事をするのが好きな人が、次から次に仕事が降ってくるような状況ですと、ストレスを溜め込む原因となります。
私も内科ながら、比較的忙しい職場で、さらには頻繁に電話がかかってくるような日々が続いて不眠症状が表れ、さらにはイライラ募っていきました。今思うと、やはり自分の特性と職場とのミスマッチがあったと思われます。ですが、改めて考えてみないとそんなことも分からなかったりします。
思い切って上司に相談してみる
これも改めて振り返ってみると、ということですが、同期に愚痴ることはあっても、その不満や仕事上のストレスを上司に相談してみるといったことはあまりしていませんでした。
今、産業医になってみて思うのですが、上司は部下が思っている以上に、部下の苦しんでいることや悩みを把握していなかったりします。そうした原因を掴むことができずにいると、上司としても対応できません。
まずは自分の思っていること、悩みを上司にぶつけてみてはどうでしょうか。それでなにか変わることだってあるはずです。私の例で言えば、頻繁にナースからの電話がかかってきてしまうような、重症患者の担当数を減らしてもらうことだってできたかもしれません。そこは上手く上司とコミュニケーションをとるべきだったと思います。
キャリアプランで自分を縛りすぎない
自分の思い描くキャリアプランで、自分をがんじがらめにしてしまうと、余計にストレスを溜め込んでしまうことになってしまうと思います。
私の場合は、「最短で専門医を取得し、転職。しばらくして開業」といったキャリアプランを描いていました。今思うと、勤務医の息苦しさから逃れるため、開業することばかり考えていたようです。振り返ってみると酷く短絡的で恥ずかしい思考ですね。
「医師人生」と一言で言っても、色んなキャリアプランがあると、今になって思います。私は現在、企業で専属産業医をしていますが、これから臨床に戻ることもあるかもしれません。また、産業医・労働衛生コンサルタントとして開業するかもしれません。
いくつもの道があり、どこを通るかは分からない、と思っていると、「この道を延々と進んで行かなければいけない」と思うよりかはストレスが軽減すると思います。
ただ、今になって思うとですが、「専門医は取得しておくべきだったな」とも思います。その方がさらに選択肢が増えていたと思います。
「辞めてやる!」と思う前に
病院を辞める際、私は本当にあっさりと辞めました。今考えると、認定産業医の資格は取得していましたが内定も得ておらず、本当にぞっとするほどノープランで辞めたものだと呆れてしまいます。
辞めるにしても、よくよくキャリアプランを見直し、用意周到に辞めた方がよろしいかと思います。私だったら、少なくとも産業医求人にいくつかエントリーし、いい感触が得られるまでは留まっておけばよかったな、と思います(辞めたあと、健診バイトや予防接種バイトで食いつないでいました)。
また、一人で悩んでいてもなかなか前向きな考えができず、まとまらないということもあります。ただ、周りの人に転職のことなどについては相談しづらいですよね。そんな時は、医師求人紹介会社のエージェントにご相談いただいてみてはどうでしょうか。
ちなみに私が産業医になる上で相談したのは、
です。この二社は、それから転職するたびにご相談させていただいていることもあり、オススメです。