医学部の「地域枠」とは-利用方法とメリット・デメリット

医学部の地域枠とは、医師が大都市圏に集中してしまい、地域にはあまりいないという、偏在に対する対策の一環で設けられた制度です。

文字通りですが、地域枠とは、「将来的に、その地域で医療に従事してもらう」というのが目的であり、そのような受験生を対象としています。

ただ、その形態は複数ありまして、
1) 卒業後、一定の義務を果たすことを条件に奨学金貸与を行う
2) 別枠で選抜し、卒業後に一定の義務を果たすことを条件に入学させる。
3) 別枠で選抜するものの、卒業後に義務を果たす必要がない。
というものがあります。

このような条件があるため、逆に言えば「条件を満たさないと受けられない」ということもあり、「その条件、飲めます」という人にとってはわずかながら入学しやすい、という側面があるでしょうね。

その一方で、ある程度の自由を制約することでその恩恵を得ているため、卒業後の研修先などの選択肢の幅は狭くなってしまう、というデメリットもあります。

もちろん、募集定員には差が大学間でありまして、札幌医大のように、90人/110人が地域枠という極端なところもあります。

地域枠には、「地元の受験生しか受けられない」と思われているかもしれませんが、そんなことはありません。受験要件を「地元出身者のみ」に限っている大学もあります(およそ半数)が、「その地域で医療に従事する気概のある方ならOK」というところもあります。

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