緩和ケアを専門とする医師は少ないですが、実は多いのが緩和ケアを必要とする患者さんとの接点です。がん患者の診療を行う際、避けては通れないのが末期がん患者さんへの対応であり、がん治療に関する知識は患者さんレベルでも上がっており、今後はさらに「緩和ケア」を求める人は多くなるのではないかと考えられます。
日経メディカルの記事「若い医師ほど誤解が少ない緩和ケア」によると、緩和ケアは1次~3次に分類され、
・1次緩和ケア:全ての援助者が携わる
・2次緩和ケア:緩和ケアチームが携わる
・3次緩和ケア:専門医療機関(緩和ケア病棟)が携わる
となっているそうです。
臨床内科医・外科医であると、1~2次緩和ケアを実施することになりますね。そこで、若いときから緩和ケアについての知識をもち、研修を行うことは重要なことであり、「将来役に立つスキル」となるわけです。
緩和ケア科があり、ローテート研修できるところもあるそうですので、もしそのような研修が受けられるのならば、ぜひ経験されることをお勧めしたいと思います。緩和ケア科を将来志すということではなくても、その経験は絶対に無駄にはならないと思います。
マッチングを控え、初期研修を行う病院選びで迷っているならば、そうした視点も少しご考慮いただけるといいかもしれませんね。「民間医局」などの初期研修医用の情報サイトで情報収集する上で、ご検討いただければと思います。