常勤産業医に転職した場合、まずは「その企業」がどのようなところなのかによって、ある程度の「ガチャ要素」があると思います。
社員さん同様、入職してみて「あ、この会社自分に合っているわ」と思うか、あるいは「うわ、合わない…」と思う感覚というのはどうしてもあると思います。その企業のカラー、企業風土といった部分はそれぞれあるので、このあたりはどうしても入職してみないと分かりづらい部分ではあると思います。
また、「人間関係」の部分もかなり「ガチャ要素」がある部分です。一緒に働く産業医や保健師との相性といった部分や、人事で「産業医担当」となるような(面談の依頼をしてくれたりする社員さん)、最も接点の多い社員さんとの相性もあり、その相性によって「仕事がやりやすい」と感じたり、「うわ、やりにくいなぁ」と思う部分もあると思います。
「産業医担当」のガチャ要素
私の実際に経験したところで言うと、採用面接などで話をした「採用担当」の社員さんは非常に好印象で働きやすそうだなぁと感じた一方で、入職して「産業医担当」の社員さんと働きだした途端、「あれ?…ちょっとこの人、合わないぞ」となったこともあります。
まさに「ガチャ」といったところで、本当に「これはまぁ…しょうがないよな」と思うしかない部分ではあったりします。入職して1年ほどで、その社員さんは異動したこともあって、ほっとしたということもありました。
逆に言えば、「産業医担当」の社員さんが異動になったりしますと、そのたびに「今度の社員さんはどうかな…」とまたガチャ的に振り回される、ということもあったりするため、異動シーズンは毎回「今度はどうかな」と思う部分はあります。
合う・合わないの境界線
合う・合わないは、どうしたところに差があるのか、というのはなかなか言語化が難しい部分だったりしますが、面談依頼のメール一つをとっても、「しっかりと事情(上司の証言など)を聞いた上で、それでいてわかりやすく情報をまとめて事前に教えてくれる」「産業医面談にどういうことを期待しているのか、しっかりと伝えてくれる」というものもあれば、面談の日時だけといった情報だけで「面談お願いします」というだけのものもあります。
産業医面談という限られた時間で社員さんの話を聞く上で、事前に情報を伝えてくれることによって、格段に聞きやすくなります。また、必要があれば、その情報の疑問点などについて、面談前に人事側と相談することもできるので、面談後の対応も非常に楽になります。
こうしたスムーズな面談→面談後の対応がラクラクと進む、ということを経験してしまうと、そうではない場合に「うわ、やりづらいぞ…」と感じてしまう部分はあったりします。
「ガチャ要素」を超えて
ですが、「合わない」と最初に感じてしまった場合にも、繰り返し「事前にできるだけ情報を伝えて欲しい」「面談でどのようなことを期待しますか?」といったことを話していくと、次第に対応してくれるケースは多いと思います。
ですので、業務の進め方や要望などをすり合わせて(もちろん、社員さん側からの意向もあるでしょうから)、お互いに仕事をしやすいようにしていくということを検討していくことが大事かな、と思っています。
…と、いいつつも、それがなかなか上手くいかないケースというのはあり、その場合にはリクルートドクターズキャリア[PR]などの求人紹介会社に駆け込むように転職相談をしたことはあります。笑
受忍の限度、というものはありますが、それでも「コミュニケーションが大事」というところであり、一方的な押し付けではなく、お互いに「働きやすい仕事の進め方」を模索していくことが必要であると思います。

