常勤産業医に転職しようという場合、やはり勤務医の求人とは異なる点も多く、見慣れていませんと「とりあえず、年収や勤務条件などを見たけど…あとはどこをチェックすればいいの?」となってしまうのではないでしょうか。
様々なことが書かれていても、やはり比較対象についての情報がないと「…で、結局どういうこと?」と具体的なイメージが持ちづらいのだと思います。
そこで今回は、「最低限、求人情報でここはチェックしておきましょう」というポイントについてご説明して、どう捉えればいいのかという点についてご説明申し上げたいと思います。
求人例のご紹介
こうしたものは、やはり具体的に求人情報を見たほうが早いと思いますので、民間医局[PR]に掲載されている求人を例にとってご説明したいと思います。
・勤務地:東京都昭島市
・電子顕微鏡などのメーカー
・年収:1,200万円~(年齢や経験、能力を考慮のうえ、決定いたします。勤務日数や勤務時間によっても給与は多少変動します。※昇給は評価や業績に応じて改定の可能性があります)
・勤務日数:平日週4日(月水木金、もし週3日などご希望があれば別途個別にご相談)
・勤務時間:8:30~17:20
・従業員数:3,435人(連結)、対象従業員数は約1900名(研究職やエンジニア、生産、サービスメンテナンス職など)で、隣接する武蔵村山の事業所も担当(従業員数300名程度)
・外出:月1回程度
・衛生管理体制:専属常勤医1名(今回募集枠)、精神科産業医1名(週1日)、看護師2名
では、こうした情報をもとに、まずはどのようなところをチェックしていくべきでしょうか?
ポイント1 実際の通勤時間・経路
毎日のことですので、通勤時間が長いと本当に「うわ、辛いなぁ…」と感じてしまいます。地味ですが、この「実際の通勤時間」をチェックすることは非常に大事です。
ネット上の求人票では、ざっくりと「こういうエリア」と示されていることはありますが(おおよその企業名はあたりがつくので、それで調べられることも多いです)、もし問い合わせの上、応募するようでしたら、「実際に自宅からどの程度の通勤時間になるのか」「駅からの距離はどうか、乗り換え、バスの利用が必要かどうか」といったとこをぜひチェックしましょう。
応募する際には「通勤時間、片道1時間か…まぁ、これぐらいなら許容範囲だろ」と思いがちですが、毎日通っているうちにその考えは変わっていく可能性があります。
ですので、「実際の通勤時間や経路」については、しっかりと細かく調べておくことをおすすめします。
ポイント2 衛生管理体制
常勤産業医が何人在籍しているのか、保健師は何名なのかといった情報も重要です。上記の企業ですと、常勤産業医1名、非常勤の産業医1名、保健師2名となっています。
ですので、「なるほど、基本的には産業医一人体制で、あとは保健師と仕事していくのね」とわかります。となりますと、「完全に産業医未経験だと勤務は難しいのかな」といったことや、「他の産業医がいないから、自分はそっちの方がいいや」といったことを考える方もいらっしゃると思います。
「誰と働くのか、どのようなメンバーと働くのか」という情報を集める上で、まずはその第一歩として「産業医が何人、保健師は何人」というところはまずチェックしておきましょう。
ポイント3 業種と従業員数
製造業か否か、またどのようなことがメインの業務となっている企業なのかといったことはまず最低限、チェックしておきましょう。
そこから、「なるほど、エンジニアが多い会社なのか」「オフィスワーカーメインの企業なのね」「営業職の人が多そうだな」といったことの想像がつき、接点が多くなる人々はどのような層の従業員になるのか、ということが分かってくるかと思います(私の場合、その企業の社員クチコミサイトであるOPENWORKなどをチェックします。そうすると、「なるほど、こういう企業なのね」ということがよりリアルに分かったりします)。
さらには、どのぐらいの従業員数であるか、どのぐらいの支社や子会社を担当することになるのか、ということも重要です。そこから、面談数や健診判定の業務のボリュームもおおよその検討がつくので、このあたりの数字もぜひチェックしておきたいところです。
以上です。
とりあえずのところ、上記の3つのポイントを押さえておくと、求人票から得られる情報としては十分で、「なるほど、こういう企業なのね」というイメージのあたりがつくのではないでしょうか。
もし上記で例として挙げた企業の求人に応募したいということでしたら、民間医局[PR]にご登録の上、求人番号「24-JQ008215」でお問い合わせいただいてはいかがでしょうか。