「なぜ産業医になりたいのですか?」という志望理由・志望動機を説明する上で踏まえるべき3つのポイント

「なぜ産業医になりたいと思うんですか?」という質問は、やはり多くの企業の採用面接で聞かれます。

面接では、やはり仕事への熱意であったり、真面目で仕事へ真摯に向き合う人柄なのかどうか、といったところを採用側は見たいと思っているはずですので、この志望理由・動機の部分はとても大事な質問だと思います。

そこで今回は、「なぜ産業医になりたいのですか?」という志望理由・志望動機を説明する上で踏まえるべき3つのポイントについて書いてみたいと思います。

「なぜ臨床医ではなく、産業医なのか」を説明できているか

いきなり大学を卒業して産業医になるという方はやはりごく少数であり、基本的には臨床医を経験してから産業医に、という道筋を辿るわけです。

さらに言えば、大半が臨床医である中、産業医になるドクターは少なく、採用する企業側としても「なぜわざわざ産業医に?」と思っているはずであり、そこの部分を説明する必要があると思います。

となりますと、「臨床医ではできず、産業医でないと実現できないこと」を理由として説明すべきでしょう。例を挙げれば、

1) 病気の早期発見・早期治療、あるいは病気を未然に防ぐため、社員さんたちの健康管理に関わっていきたい。

2) 個々人への介入ではなく、より多くの社員さんたちの健康に関わっていきたい。

3) 病気や障害を抱える社員さんたちが働きやすいようにサポートしていきたい。

など、「産業医でなければできないこと」を臨床医の仕事との比較で「志望動機・志望理由」に盛り込んでおくべきであると思われます。

産業医になって何をしたいのか説明できているか

企業側としても、次に「産業医になって何をしたい人なのか」ということにも興味があるはずです。「これこれこういう理由で産業医になりたいんです」で志望理由・動機が終わっているような場合、「で、なってからどうするの?」と質問したくなりませんか。

この点は、上記の「なぜ臨床医ではなく、産業医なのか」の内容とセットになってくると思います。たとえば、上記の「1) 病気の早期発見・早期治療、あるいは病気を未然に防ぐため、社員さんたちの健康管理に関わっていきたい。」を選んでいる場合、「健診判定業務とともに、受診勧奨や生活指導の面談を積極的に行っていきたいと思っています」と続けることができるわけです。

しっかりと「産業医になって何をしたいのか」という観点から「志望動機・志望理由」が書けているかは確認をしておきましょう。

企業が求めている産業医像に合っているか確認

企業が抱える問題はやはりそれぞれ異なっており、たとえば「社員の生活習慣病に頭を抱えている企業」もあれば、「メンタル疾患での休職者が多く、対応に追われている企業」もあります。

ですので、どれも画一的な志望理由・動機でOKというわけにはいかず、「企業が求めている産業医像に合っているか」の確認も必要なことだと思います。

しかしながら、なかなか応募する企業の「求めている産業医像はなにか」というのは自分で調べるのは難しかったりします。特に産業医未経験ともなるとなおさらでしょう。そういった場合、リクルートドクターズキャリア[PR]や、エムスリーキャリアなどの転職支援を行う会社に登録し、転職エージェントに相談しておきますと詳しく教えてもらえますので、おすすめですよ。

志望理由の具体例

勤務医として働いておりますと、複数の生活習慣病を抱え、重症化してしまったり、あるいは取り返しのつかない状態になってしまい、「もっと早く保健指導できて、生活に介入できていれば…」と悔やまれる患者さんも多くいらっしゃいます。

しかしながら、産業医であれば「まだ間に合う」状態の社員さんの方々にアプローチすることもできて、受診勧奨を行ったり、あるいは相談相手として寄り添うことで病状の改善を図ることができると思われます。

もちろん、臨床医として病院で患者さんを診療することもまた大事なことではあると思いますが、その一方で、病気を未然に防ぐことも重要なことであると思っております。

生活習慣病であれば保健指導、メンタル疾患で不眠症状が出ているということだったら、そのストレスの要因を減らすなど、ヘルスケアで補って重症化リスクを減らすことができると思っております。私としてはぜひ今後、産業医の立場としてそうした仕事に携わって参りたいと考えています。

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