医師となると、やはりそれなりに偏差値の高い大学に入り、それなりに厳しいカリキュラム・テストに耐えてこられたということもあり、つい自分の評価を高く見積もりがちなところがあるのではないでしょうか。
「自分は、どんな科でもやっていける。外科でバリバリとキャリアを積んでいくんだ!」と意気込んで、希望の科に入局してしまい、そのあまりに厳しい労働環境に転科を考える…というのも、あまり珍しい話ではありませんね。
「自分のやりたいこと」という希望も重要ですが、自分の特性をしっかりと理解し、どのような科が向いているのか、ということを考えることは、もっと重要だと思います。
「緊急の呼び出しもあり忙しいけど、その分、やりがいがある」といった誘い文句で外科に入局したところ、ほとんど休めない、といった状況で、最初に抱いていた希望や夢を持ち続ければ良いのですが、無理をしすぎていると、そうも言っていられないのが実情でしょう。
また、誰しもがブラックジャックのような天才的な腕や才能をもっているわけではありません。やはり、そこにもまた、向き/不向きがあると思います。
自分の特性として、
・自分の体力に自信があるかどうか。
・年収はどの程度必要か。
・プライベートな自分の時間をどの程度確保したいのか。
・所属する医局/病院の”ノリ”に合うかどうか(部活ノリ、体育会系ノリのところも、中にはありますね)。
・将来的に、開業の道などを考えていくのかどうか。
といったことを把握した上で、どのような科に所属するのか、どのような医師になりたいのか、といったことを考えていただければと思います。