最近、高齢者の救急医療を中心としてやっておられるドクターという方のツイートを見て、「医者の仕事にやりがいがないと思った」と書かれておられるました。
私自身、臨床医時代に同様のことを思っており、「もう医者やめたい…」と思っていたのをふと思い出しました。特に末期癌患者さん、間質性肺炎・肺線維症などの末期患者さんを診ておりますと、無力感でいっぱいになり、「何のために医者やってんのかな?」と思っておりました。
さて、上記のツイートをされておられた方ですが、同時に医師としての資格を「食っていくための保障」と書かれておりました。この考えからすると、ややもするとドロッポ医(「ドロッポ医師」が誕生するまでの3ステップ-きっとあなたはまだ踏み止まれる)になってしまわれるのかな、と思った次第です。
もちろん、ご自身の人生だからそうした選択も周囲が否定すべきでないというのは分かりますが、その一方で、「医者の仕事はやりがいがない」と思ってしまうのは悲しいし、もったいないように思います。
というのは、私は現在、常勤産業医の傍ら、非常勤の内科外来で勤務しているわけですが、この「臨床にどっぷり浸かっていない」状況からしますと、「治療行為」ばかりではなく、医師として患者に寄り添うといったことにも大きな意味があることなのだと改めて感じている次第です。
こうした心境の変化は、臨床医時代よりも年齢を重ねてきたという要因もありますが、それ以上に産業医となり、心身ともに余裕が生まれたからということが大きいかと思われます。
やはり多忙な日々に忙殺され、疲れ切っている状態ですと、荒んだ思考にどうしてもなってしまい、「もうドロッポだ!」などと極端な考えになりがちになってしまいます。その場合には少し休業したり、あるいはもう少し余裕のある勤務先に転職するといったことを考えてみてはどうでしょうか。
しかしながら、やはり自分だけでは転職は「どうしたらいいんだろう…」と悩んでしまうことも多いです。そこで、転職支援会社の「リクルートドクターズキャリア」や、「エムスリーキャリア
」などの転職エージェントに相談しつつ転職活動を進めていくことをオススメしたいと思います。