新型コロナウイルス対策でテレワーク…のはずが社員が「出社しなければならない」理由とは【産業医マニュアル】

私が産業医として勤務している会社でも、新型コロナウイルス対策として在宅勤務が開始となりました。一部の管理職を除いて「トータルの勤務日数の7割程度は在宅勤務」へとシフトしました。

ですが、「書類をプリントアウトして揃え、上司の承認印をもらう」という作業のためだけに「午前中は出勤する」といったことをしている社員がおり、その日も「在宅勤務」としてカウントされるようです。

当然のことながら行き帰りの電車にも乗りますし、「それって在宅勤務の意味あるの?」とつい話を聞いていて思ってしまった次第です。

実際、「テレワークの限界? 経験者の6割が「紙書類の確認・押印のために出社」 – ITmedia NEWS」のように、現在は新型コロナウイルスによる「テレワーク(仮)」のような状態であり、なかなか本格的な導入というわけにはいかないようです。

よくよく社員に話を聞いてみると、
・自宅にプリンタやスキャナーがない。
・承認印が必要になる。
・イントラにアクセスしないといけないため、仕方なく出社
などが障壁となっているようです。

「いきなりテレワーク」という状況ですから、なかなか物品を揃えたり、「電子印で承認印とすることもOK」といったことや、「イントラに頼らず作業ができるシステムにしておく」といったことができず、見切り発車的に始まったため、このような事態が起きているようです。

今後、「第二の新型コロナウイルス禍」が起きないとも限りませんから、この騒ぎが収束した頃にも、もう一度テレワークについて社内で議論した方がよさそうですね。

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