虚血性心疾患の既往のある社員が勤務中に体調不良…原因はまさかの「新型コロナウイルス対策による時差通勤ボケ」?【産業医マニュアル】

虚血性心疾患の既往のある社員が、勤務中に体調不良を訴え、面談希望を申し入れてこられました。現在は近医クリニックに通院中とのことでしたが、やはり精査してもらった方がいいかな、と判断しましたので、近くの総合病院の循環器内科に紹介しました。

心電図検査、心エコー検査に始まり、RI、心臓CT…といくつもの検査を実施した結果、「問題なし」とのことでした。

「はて、体調不良の原因は?心疾患以外にも何か原因の可能性があるのか?」と疑いましたが、その社員が自分であることに気づきました。

「体調不良を訴えてから、業務内容が変更になり、時差通勤をしないで済むようになりました。結果、いつも通りの勤務時間に戻ったら、ピタリと症状が収まりました」とのこと。

ちなみに、外勤→内勤とはなりましたが、外勤の時もさほど業務負荷は高くなかったとのことで、業務内容自体は問題とはなり得ないとのことでした。残業も以前から、ほとんどありません。

どうやら、遅めの時間帯に出社し、普段より遅い時間に帰宅して…という生活に体がついていかなかったとのことで、いつもの生活リズムに戻したところ、体調不良を自覚することはなかったというオチのようです。

1時間半程度の生活リズムのズレですが、慣れていない時間帯での生活は、意外とストレスになっているものなのかもしれないですね。まぁ、慣れてしまえば問題ないのだとは思われますが。

原因不明の体調不良ということでしたら、「時差ボケ」ならぬ「時差通勤ボケ」を一度疑ってみるのもよろしいのではないでしょうか。

もしこうした産業医の仕事にご興味がおありでしたら、産業医への転職を検討してみませんか。ですが、特に未経験者ですとなかなか求人を自ら見つけて応募するというのは難しい…そんな時は、転職支援会社の「リクルートドクターズキャリア[PR]」にご相談いただくことをオススメしたいと思います。私自身も、3回の転職で毎回お世話になっており、まずオススメしたい転職支援会社です。

タイトルとURLをコピーしました