「ここでダメなら、他で上手くいくはずがない」という上司の引き止めの言葉は無視していいと思います【産業医・医師転職】

私も内科医時代に勤務していた病院を「退職したい」と医長に伝えたところ、「ここでダメなら、他で上手くいくはずがない」と言われ、まるで「後は転がり落ちていくだけ」というようなことを言われたと記憶しています。

他の医師も同様のことで慰留され、転職した後にも「上手くいくわけない…」とつぶやいておりましたので、結構、このフレーズは繰り返しておられたのだと思います。

もちろん、医長には貴重な初期・後期研修時代にご指導いただき、大変感謝はしているのですが、この言葉だけはやはり退職の意思を示した部下に言うべきではないと今でも思っています。

産業医をやっていてそれは実感したことですが、人それぞれ、向き・不向きのある「仕事」「環境」「人間関係」といったものが存在し、他の人は向かない仕事や環境でも、自分にとっては望ましい仕事・環境になりうることもあります。こればっかりは、やってみないと、身を置いてみないと分からないと思います。

私も若かったものですから、医長の言葉を鵜呑みにして、退職することに恐怖心を感じてしまいましたが、結局は、辞めざるを得ないと自分で覚悟を決めて辞めています。転職支援会社の「リクルートドクターズキャリア[PR]」に問い合わせ、紹介していただいた求人で常勤産業医の内定をいただきました。

もちろん、次の職場で順風満帆、とはいきませんでしたが、産業医を選んだことに間違いはなかったと今では思っています。自分にとっては好ましい仕事だったようです。

もし上司に退職・転職について相談し、「ここでダメなら、他で上手くいくはずがない」といった引き止めの言葉をかけられているようでしたら、その言葉だけは「まぁ、そんなことありませんけどね…」と心の中で反論していただければと思っているという次第です。

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