「縦割り医療ではなく、ジェネラリストの育成強化」と銘打っている病院・大学もあり、「総合内科」という名前は患者さんにも知られるようになってきているようですね。
もちろん、「まずどこに受診したらいいのか分からない」「色んな症状が出ていて、どうしたらいいか分からない」「色んな科を受診しても、結局たらい回しにされるだけ」といった人もおり、そうした患者さんの受け皿としても、総合内科の存在はありがたいところではないでしょうか。
ですが、「総合内科」と銘打っているにも関わらず、その実は「単なる内科系の便利屋」といった扱いになってしまっているところもあるようです。結果、「思っていたのと違う」ということで退職されてしまわれる先生方もいらっしゃるようです。
そこで今回は、「総合内科」での入職で注意したい3つのポイントについて書いてみたいと思います。
1) 新設「総合内科」に注意
「総合内科」を新設する病院ですが、「経営状態が悪化していて、受け入れ患者数/救急患者数を増やすため」というの懐事情のところがございます。
要は、今までは縦割りで「その症状の患者は受けない」といったことが行われており、「総合内科を作れば、そこで受け入れられる」ということですね。
そうなりますと、やはり「内科系何でも屋」といったこととなり、それを分かった上で飛び込むのならいいのですが、「こんなに患者さんを診ることになるとは思わなかった」「救急外来などで、なんでも受け入れ、断ることができない…」という結果になるとも限りません。
まずは、「総合内科」が新設かどうか、どのような目的での創設なのかをチェックしましょう。
2) 院内での連携はスムーズか?
1) のように「内科系何でも屋」「急患担当」となると、必然的に受け入れ患者数は増え、その患者さんを様々な科に振り分けることとなります。
その振り分けが上手くいけばいいのですが、「総合内科」を立ち上げたものの、院内の体制が旧態依然としたものですと、「それ、ウチが引き受けなきゃいけないの?」「その症状の患者は、今まで引き受けてなかった」といったことになりかねません。
「引き受ける/受けない」といった押し問答が続くと、結果として「自分で引き受けるしかない」といった患者さんが増え、入院で患者さんを診る人数も必然的に多くなってしまいます。
院内での連携はスムーズかどうかといったところも、チェックポイントとしては重要ですね。
3) 「総合内科」のマンパワーは十分か?
たとえ引き受け患者数が増えたとしても、「総合内科」のメンバー数がある程度保たれていれば、入院患者の割り振りもできます。
しかし、1人医長のような、マンパワーが足りていない状態ですと、「1人で20人受け持ち」といった状態になってしまいがちです。最低でも医師3人体制といったことでないと、大変でしょうね。
以上です。
特に2)、3) は自分で調べるのは難しいでしょうから、、「リクルートドクターズキャリア[PR]」といった転職支援会社のエージェントさんにご相談いただいて、実情をよく教えていただいた方がよろしいかと思われます。