医師が「早く辞めたい」という思いが先行する転職する時に陥りがちな3つの落とし穴

私が始めて転職活動をしたのは、後期研修医の時であり、「とにかくこの病院をさっさと辞めたい」という思いばかりが先行し、「当直・オンコール、救急対応なし」という条件で勤務できるという療養型病院に転職をしようとしていました。

当時のことを振り返ってみますと、転職活動では「やってはいけない」ということばかりをやっていたなぁと思いますし、内定をせっかくいただいておいて申し訳ないですが、その病院へ入職しなくてよかったと思っています。

そんな自分の経験を踏まえ、今回の記事では、医師が「早く辞めたい」という思いが先行する転職する時に陥りがちな3つの落とし穴について書いてみたいと思います。

単に「今の職場から逃げ出す」だけの転職になってしまう

私の場合、睡眠障害が悪化して体調不良の状態に陥っていたということもありますが、「もうとにかく当直やオンコール、深夜呼び出しは無理!」と思っており、これらがとにかくない転職先ばかりを探しておりました。

どんな仕事を「やりたくない」ということ以上に、「どんな仕事をやりたいのか」ということをしっかりと考えてからではいと、やはり長続きしないと思います。また、細かい希望条件や、その優先順位、譲歩するとすればどんな点かなど、転職活動でまずやるべきことを全く整理できていませんでした。

結局のところ、私の最初の転職活動は、単に「今の職場から逃げ出す」だけの転職になってしまっており、「どのような転職をしたいのか」ということを全く考えていなかったのが最大の問題点だったと思います。

恐らくこの点を突かれたため、医長に退職の意向を伝えるも翻してしまったのかな、と思っています。「別にやりたいと心から望んでいる仕事じゃないだろ」という点を見透かされたのかもしれません。

自分を過小評価しすぎる

仕事が上手くいっておりませんと、ついつい「自分なんて…」という思いが強くなってしまいます。そうしたことがありますと、転職市場での自分の評価を低く見積もり過ぎてしまい、希望年収、勤務条件などで損をすることになってしまいます。

こうした点は、入職したとしても禍根を残すことになります。「あれ?自分なりにしっかりと働いているつもりでも、この評価なのか…」と疑問に思い、転職を繰り返す原因ともなり得ます。

「転職を繰り返しやすい医師」の3つの特徴と対策とは
医局による異動は除いて、勤務医で転職経験のある方は、どれぐらいの割合だと思いますか?実は約半数の勤務医が転職を経験しているそうです。また、2回以上の転職を経験しているのは11%、3回以上は6%となっているとのことです。 家庭の事情で、「どう...
「転職回数を繰り返す医師」から脱却するために必要な3つの視点
私も30代で3回の転職を繰り返しておりますので、決して大きなことは言えませんが、やはり転職を短期間で繰り返してしまうことはデメリットが大きいと思います。 やはり履歴書の経歴欄にはそのことを記載せざるを得ないわけで、採用面接で「問題がある人な...

これは上記とも実は共通することかもしれませんが、「早く辞めたい」という焦りや、転職での準備ができていないことが自己分析・評価を見誤らせる要因になっているのかもしれません。

「待つこと」ができないことの問題

求人との出会いは、やはり「時の運」というところがあります。また、「あまりよくないな」と思っていた求人が、別の時に出会っていれば「これぞ運命の出会い」と感じられるなんてこともあるわけです。

その点、「とにかく早く転職したい!」という思いでいると、ついつい「待つこと」ができずに「とりあえずここで!」と妥協した転職になってしまいがちであると思います。

しっかりと「どのような仕事をしたいのか」「希望条件はどのようなものがあり、優先順位はなにか」「譲歩するとすれば、どの点か」といったことを整理できていないと、妥協の産物のような転職となってしまうと思います。

以上です。
「とにかく今の職場を辞めたい!」と思っている中での転職ですと、様々な判断に迷い、誤った選択をしてしまう可能性があります。そんな時こそ、しっかりとリクルートドクターズキャリア[PR]や、エムスリーキャリアの転職エージェントとの相談を行いつつ、希望条件やキャリアプランを整理しつつ転職活動を進めていくことをオススメしたいと思います。

タイトルとURLをコピーしました