若手医師が転職を決める場合、「当直回数が多くて…」「もう、上司にこき使われるのがイヤで…」「この病院では、経験が積めない」といった理由が多いようです。
そこで、心機一転、新天地を求めて転職してみたところ、「え?そんな話、聞いてないよ!」という、提示されていた条件や、面接の場で話していたことと、180度違う、なんてことがあったりもします。
そんな、実際にあった転職失敗談について、今回は書いてみたいと思います。
1) 専門医を取得したいのに…
転職先で経験を積み、専門医を取得したいと思っていたところ、転職先の上司となる予定の先生が退職して、学会教育施設から外れてしまっていたということが、転職後に判明したというケースがあります。
まさしく「聞いてないよ…」な実例ですが、これでは、当初の目論見からかなり外れたことになってしまいますね。かといって、「転職、やっぱや~めた」ということもなかなかできないため、なくなく入職して勤務せざるを得なかった、などといったこともあるようです。
不運としか言いようがありませんが、こんなこともあるのだということは、覚えていて損はないと思います。
2) 当初の目的と外れた実態
転職活動にともなう面接・見学などだけでは分からず、実際に働いてみて、「うわ、聞いてないよ…」と思うことも多いです。
「思ったより症例数が少ない」「症例数は多くても、雑務ばかり押し付けられて、学ぶことや技術習得が困難」「内視鏡を勉強したかったのに、上司ばかりが担当しており、経験を積むことができない」といったことが実態としてあったりします。
個人で、入職前に病院の実態を把握するというのも、なかなか難しいですよね。そのため、これもまた、転職した後に後悔するというケースです。できることなら、「リクルートドクターズキャリア[PR]」などの紹介会社を介して、しっかりと情報収集することで、防ぐことはできるかもしれません。
3) 戸惑う人間関係
「転職してみたら、上司が変わった人で、対応に苦慮した」といったケースや、「大学病院から移ってみたら、レベルの差に愕然とした」というケースがあったりします。
人間関係もまた、入職してみないと分からないところが多く、「こんな人いるなんて、聞いてないよ…」というと思うことですね。
以上です。
特に、若手医師となると、「これから知識・経験を積んでいくんだ」「専門医を取得するんだ」といったこともあり、それができないとなると、転職してかなりの痛手を負うことにもなりかねません。
避けることができないこともありますが、できうる限り情報収集や、病院側の人事担当者などと積極的に話し合いを行うことで、こうした事態に陥らないようにしましょう。