産業医は長時間労働面談で「何をチェックすべきか?」「何を記載して残すべきか?」のおさらい

長時間労働者に対する面談で何を訊くべきなのか、実は「安全衛生規則」には記載されています。ご存知の方もいらっしゃるとは思われますが、もう一度おさらいしておきましょう。

具体的には、以下のような法令があります。

面接指導における確認事項

第五十二条の四 医師は、面接指導を行うに当たつては、前条第一項の申出を行つた労働者に対し、次に掲げる事項について確認を行うものとする。
一. 当該労働者の勤務の状況
二. 当該労働者の疲労の蓄積の状況
三. 前号に掲げるもののほか、当該労働者の心身の状況

労働者の希望する医師による面接指導の証明

第五十二条の五 法第六十六条の八第二項 ただし書の書面は、当該労働者の受けた面接指導について、次に掲げる事項を記載したものでなければならない。
一. 実施年月日
二. 当該労働者の氏名
三. 面接指導を行つた医師の氏名
四. 当該労働者の疲労の蓄積の状況
五. 前号に掲げるもののほか、当該労働者の心身の状況

面接指導結果の記録の作成

第五十二条の六 事業者は、面接指導(法第六十六条の八第二項 ただし書の場合において当該労働者が受けた面接指導を含む。次条において同じ。)の結果に基づき、当該面接指導の結果の記録を作成して、これを五年間保存しなければならない。
2. 前項の記録は、前条各号に掲げる事項及び法第六十六条の八第四項 の規定による医師の意見を記載したものでなければならない。

以上です。
これらの点を簡単にまとめると、以下のようなことになるのではないでしょうか。

まとめ

面談での聴取内容は、
・最近の業務について、何が原因で長時間勤務となったのか。
・現状の疲労蓄積状況はどうか、それによって心身に何か不調が出ていないか。
を必ず聞く。

さらには、面談を実施したと証明するために書類を作成し、
・上記の面談内容
・面談実施を行った1) 年月日、2) 面談対象者の氏名、3) 医師名
を盛り込んだ内容とする、ということですね。

この書類に関しては、5年は保存する必要があり、なおかつ「医師の意見」を記載する必要がある、ということです。

フォーマットとしては、厚労省の「長時間労働者、高ストレス者の面接指導に関する報告書・意見書作成マニュアル」のページにあります、「医師が作成する報告書・意見書の様式」をご参考にしていただければと思われます

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