常勤産業医に転職するとなると、やはり「年収」は一番気になるところではないでしょうか。令和3年に調査された「第23回医療経済実態調査の報告」によりますと、勤務医の平均年収としては1400万円前後となっているようです。
一方、産業医の求人でよくある年収のモデルケースでは、900~1300万円前後となっているように思われ、やはり勤務医の年収よりは低めに設定されているようです(当直やオンコールなどもないので)。
では、この「年収」について、産業医に転職するとして、どのようにとらえたらいいのか、ということについて、今回は3つのポイントについて書いてみたいと思います。
ポイント1 「年収アップ」について
企業によって、産業医の年収についての取り決めは異なっており、「勤務している年数が長くなるたびに昇給する」企業もあれば、「実績により評価して給料がアップする」企業もありますし、「固定で年収は上がらない」というところもあります。
勤務年数で自然に昇給していくのならば、年収アップについて手立てを考える必要もありますが、その他の企業で「給料が入った時と変わらない…」というケースもあるわけです。
その時には、やはり「転職をして給料アップさせる」という方法をとる必要があると思います。1社目ですと、なかなか強気な年収交渉はできませんが、2社目以降、産業医としての経験を積めばそうした交渉もできるのではないでしょうか。
このあたりは、昇給がなく「今の年収に不満」ということであれば、やはり転職も視野に考えていく必要はあるかと思われます。それこそ企業によって「産業医に払うギャラ」は異なりますので、一つの選択肢です。
ポイント2 「バイト」との兼ね合い
勤務日数も「週3日」と少なめ、勤務時間も短い。その代わり、年収は低めに設定されているという企業もあります。その場合、「空いた時間でしっかり臨床バイトを行って稼ぐ」という方法もあります。
ですので、「本業+バイト」で年収を考えて、私のように「産業医の仕事は少なめ(その分、年収も少なめ)」ということもできるかと思われます。逆に、「週5日で産業医として働いて、バイトは少なめ」という選択もできるので、このあたりはどのような働き方を希望するかによって異なると思われます。
ポイント3 キャリアと年収
産業医としての未経験~経験が浅いということで言えば、最初から年収ばかりを気にするのではなく、「まずはキャリアのことを考えて、経験を積むことを優先する」ということも大事な選択肢であると思われます。
大企業で複数の産業医が在籍していて、相談や指導が受けられる企業から、ということで求人を選ぶという方もおられます。実際、そのような企業の方が産業医未経験であっても受け入れてもらえる可能性は高いと思われます。
また、ある程度の経験を積んだ上で、「2社目以降で年収アップを目指す」ということもできるわけですので、このあたりは「年収よりキャリア・経験」ということも場合によっては必要かな、というところです。
以上です。
「年収」において、常勤産業医ですと勤務医より低めなのかな、ということが気になるという方もおられますが、上記のポイントについて総合的にお考えいただくことも大事かな、と思われます。
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