産業医の求人内容に書かれる条件「勤務年数」についてのよくある3つのパターンを解説

産業医の求人票を見ていますと、やはり「勤務年数」に関する条件が記載されているケースが多いように思います。

産業医未経験ですと、「未経験でも応募可能」なのかどうかといったところもチェックすべきポイントにはなってきますが、それ以外のパターンもあるわけです。

そこで今回は、産業医の求人内容に書かれる条件である、「勤務年数」のよくある3つのパターンについて書いてみたいと思います。

パターン1 卒後年数

まず、「卒後年数」についての記載があるケースもあります。「卒後5年以上」「卒後10年以上」などが条件となる場合です。

これは何を意味しているかと言いますと、企業側が「少なくとも、ある程度の医師としての経験年数があって、社会人経験を積んでいる」産業医を望んでいることを意味すると思います。

平たく言ってしまうと、「あんまり若い医師はちょっと…」ということかと思います。ある程度の年齢や医師経験を積んでおり、若手社員だけではなく、管理職、特に中間管理職などへ寄り添ったり配慮などもしっかりできるかどうか、というところがポイントかと思います。

単に「卒後年数」だけではなく、「産業医としての勤務年数◯年以上」と併記する企業もあります。こうしたところですと、「なるほど、医師年数や経験年数を重視する企業なのだな」と分かるわけで、産業医未経験~初心者の方が応募したとしても、採用は厳しいということになる可能性があります。

パターン2 産業医としての経験年数

「産業医としての経験年数 3年以上」などと求人票に書かれていることもあります。この「産業医」というのは、基本的には常勤産業医のことで、嘱託産業医経験を含まないことが通常です(嘱託産業医の経験でもOKな場合は、その記載があります)。

ただ、「産業医の経験◯年数以上」というのは比較的少ない印象です。やはりそこまで条件を絞ってしまうと応募も減ってしまうかもしれない、ということなのかもしれません。なので、「資格(認定産業医など)があれば経験不問」としつつも、「経験者優遇」と書いている求人も多く目にします。

当然ながら、企業側としても「(やる気はあったとしても)一から産業医として育ってもらうより、ある程度産業医としての経験があって即戦力になってもらいたい」という思惑があるでしょうから、上記のような表現になると思われます。

採用面接では、今までの産業医経験について内容を細かく聞かれる可能性は十分に高いと思いますので、しっかりと今までの業務・経験を棚卸しして、説明できるようにしておく必要はあります。

具体的には、メンタル不調者対応経験、今まで行ってきた社内での産業衛生活動の取り組み、産業医としての企業・社員間での立ち位置、産業医として入職した場合にやりたいことなどは、答えられるように準備しておくべきかと思われます。

パターン3 臨床経験重視

産業医としての経験年数ではなく、「臨床経験を重視」するという企業もあります。この点についても、「企業側が何を求めているのか」という特色が出る面白いケースだと思います。

社員の健康相談に乗ったり、あるいは企業側が提案を求めたいのが「豊富な臨床経験に基づいた意見」であったりするということもあるわけで、その場合「臨床経験を重視します」と明示する可能性もあるわけです。

ただ、この場合「では、産業医経験はどうなの?」となるわけですが、そこはまた別で「産業医経験もある方がいいですよね」と、産業医経験者を優遇すると記載されているところもあります。

採用面接では、今までの臨床経験・産業医経験ともに質問される可能性はありますので、とくに履歴書の経歴と照らし合わせて、どのようなことを今までやってきたのかということについて説明できるようにしておきたいところです。

以上です。
ただ、求人票の条件は「必須条件」とは限らないという点にも注意が必要です。ダメ元で応募してみたところ、「では、書類選考と面接に」と駒を進めることができた、なんてこともあるわけです。

ですので、リクルートドクターズキャリア[PR]などで求人紹介を受けた後、求人票で気になる企業がありましたら、ぜひ問い合わせをしてみることをおすすめします。

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