産業医としての転職は「トライアンドエラー」の連続だった私【医師の転職】

私は産業医に転職して、現在で三社目となります。一社目は産業医一人に保健師二名体制で、製造業の企業でした。知識も経験もなく、企業側から相談をされても「どうしたらいいんだろう…」と困惑し、面談も「なんとなく話を聞いておしまい」といったことしかできませんでした。

あえなく3年目を迎える前に契約を解除され、一念発起して「今度は、他に産業医がいるところで、勉強させてもらおう」と金融系の大企業に入職しました。ところが、当てが外れて、「産業医の先輩」として頼れる存在の方はおられませんでした。

また、大所帯の産業保健スタッフの中で勤務するのに向かず、また「よくわからん人事評価」に振り回されることにうんざりし、そこも4年経たずして退職しました。

三度目の正直…

一社目はもちろん産業医未経験でもあり、「選択肢がなかった」という状態でした。ですので、「まずは経験を積もう」ということを優先させた入職であったように思います。

まさに「拾ってもらった」ということであり、感謝はしていますが、正直なところ「もう少し経験を積んでからチャレンジしたかったな」という感想です。

二社目は、「もう少し産業医としての仕事について学ぼう」として転職ではありますが、その目論見は外れました。しかも、大所帯のところで働くことに向いていない、人間関係に上手く溶け込めないことから、やはりすぐに退職しています。

では、三社目はどうかといえば、「ある程度、こじんまりとしたところで、産業保健スタッフも少ない、産業医一人体制の企業はないものか」と探して、入職した形です。結果、非常に働きやすく、現在も続いています。

あきらめるのはまだ早い

このように、まさに「トライアンドエラー」と言いますか、「AがダメならB」というようなことを試していって、産業医としての知識・経験もそこそこあった状態で、自分に合った企業に転職することができた、ということになります。

おそらく、一社目でこちらの企業に入職していたらダメだったかもしれません。その点からも、まさに「めぐり合わせ」というところであり、色々試してみる、というのは大切なことかな、と思います。

ですので、産業医に転職して「ダメだ、産業医は向いていない」と諦めるは早いのではないか、と私としては思うわけです。トライアンドエラーを少し試してみる、というのもいいのではないでしょうか。

私も一社目でダメだったとき、悩みながらもリクルートドクターズキャリア[PR]に再び相談し、求人紹介を受けました。もし現在、悩まれているということでしたら、もう一度転職をしてみるのもありなのかな、と個人的には思います。

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