産業医に対して企業が「不満を抱いている」5つの原因と対応策

日本人材ニュースで、「産業医は「メンタルヘルス問題に対応してもらうため」が約4割」という記事が掲載されていました。

製造業の工場管理者を対象に実施した「工場の産業医契約に関する実態調査」に基づくアンケート結果が明らかとなっており、個人的には「現在契約している産業医の対応に関しての満足度」の中の、「産業医に満足していない理由」が興味深いと感じました。

いわば、企業側からの「クレーム」ですが、産業医のどのようなところに不満を感じるのでしょうか。今回はその点について書いてみたいと思います。

産業医への「不満」理由

産業医へ「満足していない」という理由については、以下のようなものがあったそうです。

・産業医が業務内容を把握していないから 30.0%

・コミュニケーションがうまく取れないから 30.0%

・製造業における経験や知識が不足しているから 30.0%

・産業医が法定業務をしっかりやってくれないから 25.0%

・産業医の先生が高齢だから 20.0%

この「不満」理由の中で、特に産業医を本業とするならば(本業でなくても心がけるべきではありますが)気をつけたいポイントが、「業務内容を把握していない」「製造業における経験や知識が不足」「コミュニケーションがうまく取れない」というところだと私としては思いました。

現場への理解度不足について

まず、「業務内容を把握していない」「製造業における経験や知識が不足」というところで言いますと、やはり現場への理解度や知識が不足していることで、適切な判断や勧告などができていないということになってしまいます。

この点、産業医として入職して間もなくであったり、あるいは産業医としての経験が乏しい状態だと起こりやすいとも考えられます。ただ、ベテラン産業医であろうと、今まで触れてこなかった業種の企業でありますと、「どういう仕事をしているのか」というのは分からないでしょう。

ただ、そこで「分からないままにするかどうか」というところが大きな分かれ道です。面談や安全衛生委員会などでしっかりと「分からないことは聞く・調べる」という基本的なところを徹底して理解を深めることが必要と思われます。

コミュニケーションの不足

「コミュニケーションがうまく取れない」という点については、企業側が困る「産業医あるある」の一つであると思われます。

企業の人事労務担当者ですと、やはり「産業医」という存在に対して、「どう接していいものか分からない」「この仕事は頼んでいいものだろうか?」という存在であったりします。

解決策としては、医師側からしっかりと人事労務担当者などに歩み寄り、コミュニケーションをとろうという姿勢を示すことは必要であると思います。また、企業側からの相談や頼み事については、(もちろん契約内容次第ですが)しっかりと真摯に対応するようにして、「相談していいんだ」と思ってもらう、信頼を勝ち取るということが大事ではないでしょうか。

また、医学的な見解を述べるにとどまるのではなく、現場で具体的に「どうすべきか」ということで解決策を示すといったことを心がける必要があるのではないでしょうか。このあたりを担当者と「詰める」ことでコミュニケーションは自然ととれるようになるのではないか、と思われます。

以上です。
企業側の不満をしっかりと把握して踏まえることで、顧客満足度は上げることができると思います。

もしこれから産業医として勤務するということでしたら、この点を把握しているだけでもかなりの違いがあるのではないでしょうか。そして、産業医になる上で求人探しをする段階ということでしたら、私自身も転職のたびにお世話になっているリクルートドクターズキャリア[PR]がおすすめですので、ご相談いただいてはいかがでしょうか。医師は無料でご相談可能です。

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