産業医の私が思う、「産業医になる」ことに抵抗感のある人と抵抗感の少ない人の違い

「産業医になろう」という、このサイトを運営し始めたのが2013年9月であり、早いものであと半年で丸10年になります。その中で、「私も産業医になろうと思っているのですが」というメールフォームで相談をいただくこともありますし、またリアルでも知人を介して同様の相談を受けることもあります。

そこで思うのが、「産業医になる→勤務医を辞める」ということでの抵抗感は本当に人それぞれだな、ということです。

もちろん、私も産業医になるか否かで非常に悩みましたし、とても大きな不安や心配を抱えていました。ですが、「抵抗感」というのはまた違った感覚だったと思います。

医師になること、医療で食っていくということ

そもそも医師として働く人のモチベーションはそれぞれ違っていると思います。子供の頃から医師に憧れ、「医師として働く、患者さんの治療やケアを行う」ことに大きな意味・意義を感じているという方もおられるでしょう。

その一方で「医師になり、医療業界で働く」ことを目的としている人もいるでしょう。そういった方は、医療による経済活動に主眼を置いているわけで、「医師として、勤務医や開業医で働く」ことに大きなこだわりはないのではないでしょうか。

実際、私も後期研修医となり、専門医資格の取得を目指していましたが、その目標は「開業医になって、早く勤務医をやめたい」というようなことでしたし、「医師として働く」ことにこだわりはなかったように思います。

産業医になるのに抵抗感がない人

誤解のないように改めて書きますが、産業医の全員がこのようなモチベーションや意識で職業を選択しているというわけではありません。

ですが、上記のように「医師であること」に強いこだわりがなく、「医療業界での経済活動」を目的としている私のようなタイプですと、あまり抵抗感がなく、またその後の業務にもすんなりと適応できるのではないか、と思っています。

逆に言うと、「医師であること」にこだわりが強く、「勤務医をやむにやまれぬ理由で辞めざるを得ない。そこで産業医へ転職」というようなタイプの方ですと、抵抗感は強いと思います。

キャリアについて思うこと

後期研修医をドロップアウトした形でスタートした産業医というキャリアですが、私としては「転職してよかったな」と思っています。

もちろん、「けしからん。医師たるもの…」とお叱りを受けてしまうかもしれません。ですが、結局のところそのキャリアに満足しているかどうかを決める、感じるのは自分自身ですので、「他人がとやかく言おうが、本人がそれでいいというのであれば、それでよし」ということではないでしょうか。

もし産業医という仕事に興味があり、「やってみようかな」とお思いでしたら、チャレンジしてみるのもいいのではないか、と私としては思います。たとえ「臨床医に戻る」ということになったとしても、その経験はきっと無駄にはならないと思いますので(むしろプラスは大きいと思います)、リクルートドクターズキャリア[PR]や、エムスリーキャリアなどの転職エージェントに相談し、求人についてのお問い合わせをしてみてはいかがでしょうか。

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