産業医との面談にやってくる社員さんは、全員が全員「自ら望んで面談に来ている」わけではないので、中には「あからさまに面倒臭そうな顔をしている」という方もおられます。
中には産業医との面談、あるいは産業医自体を「うわっ、うざいなぁ」と思っておられる社員さんもおられるかもしれません。
そこで今回の記事では、そんな社員さんたちに向けて、「うざい産業医」と上手く付き合うための3つのポイントと題し、面談をスムーズに終わらせる方法について書いてみたいと思います。
産業医の立場になって考えてみる
まず、産業医や面談自体の「目的」は何なのかを考えてみると、「義務感」はある程度減ってくるのではないかと思います。
たとえばあなたが、上司から「産業医面談に行った方がいい」と言われ、渋々面談を受けに行くことになったとしましょう。そこでなぜそのような面談を受けることになったのか考えてみると、もしかしたら次のようなことがあったのかもしれません。
・最近、遅刻や欠勤が多くなっていた。
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・そのことを上司に心配され、「体調でも悪いのか?」と質問されていた。
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・上司が人事や産業医に相談した。
となって、産業医面談を受けることになった…さて、この場合、産業医の立場に立ってみて、どのような対応をしようと考えるでしょうか?
まず、メンタル不調を疑う可能性が高いと思います。勤怠の乱れもあることから、メンタル不調の有無からチェックすると思われます。
「最近眠れてる?」「仕事上で、ストレスに感じることはない?」「業務内容や業務量について最近、どう感じている?」「上司との関係は良好?」などと質問をすることが考えられます。
もし「実は最近、仕事が忙しいのもあって、夜の寝つきが悪くて…」ということが思い当たるの節としてあるなら、ぜひ相談してみてください。このように、面談の「目的」を一つ持ち、産業医と話し合うことの理由があるだけでも、「うざさ」は減るのではないでしょうか。
エンドレスな面談フォローへの対処
一度休職してから復職した場合、そこからフォローアップのための面談をしばらく行うことが多いと思います。ただ、そこから延々と「月1~2回の面談」があり、病状を確認するだけの面談が続くと思うと、やはり「うざいなぁ」とお感じの方もいらっしゃると思います。
こうしたエンドレスな面談フォローが続いている場合、「ゴールをどのような地点に持っているのか」産業医に質問してもらうのもありだと思います。この「ゴール」は産業医の先生によって異なると思いますが、
・就業制限(残業禁止など)が終了となった時点
・復職後3~6ヶ月、安定して勤務継続ができた時点
といったところに置く方が多いのかなと思います。
面談がダラダラと続いてしまっているようでしたら、思い切って「この面談のゴール(=終わりとなるタイミング)はどこでしょうか?」と質問してみてはいかがでしょうか。
逆に、ゴールが明確になると「いつまでこんな面談続くんだよ」という感情は減らせると思いますし、「遅刻や欠勤を減らそう」「体調を安定させるために夜更かしやめよう」と思っていただけますと幸いです。
クセの強い産業医への対処
産業医の中には、「ワシがルールブックじゃい!」「ワシがダメと言ったらダメじゃ」的な方もいらっしゃいます。そのような方ですと、何か口を挟もうとするとお説教モードに入ってしまったりして話し合いにならないということになりかねません。
産業医の暴言・お説教で、ストレスを増やしてしまう面談では本末転倒です…
そのような時には無理に反論したり、疑問を呈するのではなく、その場は大人な対応で上手くやりすごした上で、人事側へクレームを入れるとよろしいかと思います。
「私としては自分の体調について相談したいと思っているのですが、解決法や回答が得られず、怒られてしまって困っています…」といったことをお伝えいただいたり、あるいはどのようなやりとりがあったのかお話いただくことで、人事側に「相談」してみることをオススメしたいと思います。
そのような産業医ですと、他にもいくつかクレームが上がっていて「次年度から別の先生に変わっている」なんてこともあるかもしれません。産業医との面談で困っているということでしたら、まずは人事側へそのことを伝えて相談するとよろしいかと思います。