産業医として転職する上で実は大事な「企業が産業医に求める期待値」という問題

私は3社の企業に転職しており、仕事の仕方も、産業医としての働き方も違うなぁと思っております。

便宜上ですが、入職順にそれぞれをA社、B社、C社としますが、B社にいる時が最もしんどいと感じており、現在のC社がとても居心地が良いと感じています。では、その違いは何かと言いますと、「企業が産業医に求める期待値」ということになると思います。

「企業が産業医に求める期待値」とはなんぞやと言いますと、企業側が産業医に「これぐらいの仕事をしてね、これぐらいの成果を上げてね」という期待の大きさということと言い換えられると思います。

それがミスマッチですと、しんどい思いをしますし、逆に合っていればとても居心地が良いと感じると思います。今回は、そんな「企業が産業医に求める期待値」の話について書いてみたいと思います。

「業績評価」のしんどさ

以前、昇給のある/なしについて書いたことがあります。

産業医として「昇給がない」企業に勤務する意外なメリットとは
産業医に「昇給がある企業、ない企業」があるということについては、 に書きましたが、 ・昇給がない企業→入職した時の年俸が毎年支払われる。 ・昇給がある企業→毎年「働きぶり」を企業側が評価する。社員同様、目標を毎年設定し、上司によって業績が評...

昇給がある企業というのは、毎年「働きぶり」を企業側が評価し、社員同様に目標を毎年設定し、上司によって業績が評価するということになります。

昇給のためには、「自分はこれだけの仕事を今年はしてきましたよ」とアピールすることも必要となるわけで、そうしたことが苦手な人にとっては、その業績評価の1on1でのミーティングなどが苦痛になる可能性が高いです。

一方で、昇給がないということになりますと、「業績評価もない」ということになり、さほど産業医に対して「評価に値することをしろ」「成果を上げろ」といった要求はないため、楽に感じるのではないかと思います。

そもそも産業医の「業績評価」とは?

産業医の業務において目標設定、そしてそれに対して業績評価を行うということを考えますと、「何を基準にそれを設定して、評価するの?」と私としては思ってしまうわけです。

面談数などを「毎月これぐらいやりましたよ」と数字で提示することはできても、「数が多ければいいの?無駄な面談を行ったところで、それが社員さんのためになるの?」と思ってしまうわけです。

結果、「スタッフとのコミュニケーションをしっかりと行う」などといった、よく分からない曖昧な目標設定をされた上に、評価されるということがありましたが、内心では「よく分からんなぁ。どういう基準での評価なわけ?」と思っていました。

こうしたことが結構なストレスとなっていましたので、私としては産業医に無理やり目標設定・業績評価を行うような企業ではないところの方が居心地がいいと感じます。

立場によっても異なる期待値

企業よっては複数の産業医がおり、統括産業医が管理職的な立場としているところもあります。そんなところですと、統括産業医は他の産業医のマネジメント業務や、企業からの対応が難しい相談への回答などを一手に引き受けなければならないということが起こり得ます。

そんな中、産業医一人体制で、なおかつさほど産業医に相談内容があまり寄せられないようなところですと、面談・健診判定業務・安全衛生委員会・巡視などのルーティンの業務にのみ注力していれば文句も出ないということになります。その点、「管理職か否か」といった立場によっても期待値は異なるといえると思います。

以上です。
たとえ一社で「産業医はやっぱり自分に合わない」と思う必要はなく、「企業からの期待値に自分は応えられなかったんだ。別の企業ならこうじゃないはず」と、転職してみることも検討してみてはいかがでしょうか。

ただ、あまりリサーチせずに転職をしますと、また同じことが起こる可能性があるため、企業からの期待値といった観点で、リクルートドクターズキャリア[PR]や、エムスリーキャリアの転職エージェントに相談しつつ転職を行ってみてはいかがでしょうか。

産業医として勤務するなら「昇給のある/なし」「昇給の条件」もチェックすべき理由
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