「有給を使って歯科受診をして、上級医に叱られた」ことに納得がいかない若手医師に思うこと

某医師掲示板で、「有給を使って歯科受診をしたところ、上級医に叱られた」という専攻医のスレッドが立てられていました。反応としては、上級医を批判する意見が大半であり、「労基法では…」「有給をとることは労働者の権利である」「上級医の頭が昭和」などなどのコメントが散見されました。

もちろんのことながら、有給をとろうが、どのような目的でその有給を使おうが自由ですし、それを非難することは間違いであろうと思います。ですが、「正論ばかりがまかり通るのではない」のが人の世の常であります。

私としては、有給を取得する旨を伝えるのは、どのような方法だったのか気になるところです。

たとえば、「歯科受診するので、有給とります」とだけ伝えるのと、「先生方にご迷惑をおかけして大変恐縮なのですが、どうしても平日に歯科受診しなければならず、有給をとらせていただければ…」と伝えるのでは、やはり上級医のとりようも違うのではないか、と思うわけです(本来、有給をとるのにへりくだる必要も全くないとは思いますけどね)。

また、上級医の専攻医に対する認識も気になるところです。「普段から真面目でよく働いてくれている専攻医」と、「いつも遅刻ギリギリでサボっているような専攻医」では、有給を取得することを告げられた時への反応が違うのも致し方がないようにも思います。

もちろん、このスレッドを立てた専攻医がどのように有給取得を告げたのか、あるいは普段どのような働きぶりだったのかは分かりませんが、上級医のリアクションがそれらの要因によっても違ったのではないか、と思ったりもします。

産業医として「パワハラを受けた!」と主張する社員の話を聞いたりもしますが、その社員の普段の働きぶりや、日頃の態度・言動、周囲の評判などを聞いてみると、「まぁ…上司がヒートアップする理由も分かるよね」ということもあったりします。当然、パワハラは容認されるべきではありませんが、上司側の意見も聞いてみたいな、と思った次第です。

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